【アニメ】漢の義務教育 魂が燃える傑作『天元突破グレンラガン』

2021年5月7日

©ガイナックス

【コラム】運命を知らなかった、一人の漢の人生の物語。


 

皆さん、お疲れ様です。GWが明けて、仕事が始まった方が多いと思われます。

 

こういうご時世なので、私は相変わらずYouTube、Amazon prime、Netflixで、

アニメやドラマ、実況動画などを貪るように見る毎日でした。

 

3〜4月は今までずっと避けていた、『新世紀エヴァンゲリオン』をアニメ版、旧劇場版、新劇場版(序、破、Q)を全て見ることにしました。

そして昨日、新劇場版シリーズの完結作となる「シン・エヴァンゲリオン劇場版:||」を鑑賞しました。

 

漫画版は学生時代に読破していたので、これでやっと自分の中で、「エヴァ」という作品が完結を迎えてしまった。

ようやく、エヴァという作品を人に語ることができます。

 

というわけで今回は、ガイナックス製作のロボットアニメ作品、『天元突破グレンラガン』を紹介しようと思います。

引用:https://www.gurren-lagann.net/tv/

 

 

グレンラガンについて語ります。

皆さんの言いたいことは分かっています。「エヴァじゃないのかよ!」ってことですよね。

申し訳ありませんが、私がエヴァを見たという前置きは、一切関係ありません。

忘れてください。

 

まあ、エヴァの記事を書いてもいいのですが、エヴァという作品は25年間も続いていた作品。

私よりも遥かに長く付き合い、愛してくれたファンの方々が大勢いらっしゃるじゃないですか。

だから、私がエヴァについて語ったところで、あまり価値がないと思うんです。

 

エヴァを全部見た感想を、一言だけ言わせてもらうと、

何が何だか意味分からないけど、すっごーい!

・・・という感じです。

 

こんな生産性ゼロの、中身スッカスカの言葉でしか、私はエヴァを語ることができません。

白旗を挙げさせてください。

 

さて、今回紹介するアニメ、『天元突破グレンラガン』ですが、皆さんはご存知でしたでしょうか?

製作しているガイナックス社は

『新世紀エヴァンゲリオン』

『トップをねらえ!』

といった有名アニメを手掛けているので、アニメ好きであるなら当然知っていると思います。

 

私はアニメ好きを公言できるほど、様々なアニメを鑑賞している訳ではありません。

ですが、あくまで私が鑑賞したアニメ作品の中では、

この『天元突破グレンラガン』ほど盛り上がる作品はないんじゃないかと思っています。

 

一応、全く存在を知らない人の為に、どんなアニメなのかを簡単に説明すると、

「自分の運命を知らなかった1人の少年が、最終的に宇宙の運命を背負って、ドリルで前に進み続ける」という作品です。

 

・・・はい、何を言っているのかさっぱり分からないと思うので、あらすじから入っていきましょう。

 

 

あらすじ

遥かな未来。
人々は地中に穴を掘って、息を潜めるように暮らしてきた。

村を広げるための穴掘りをしていた少年・シモンは、
ある日、掘り進んだ先で偶然、不思議に光る小さなドリルを見つける。

シモンの兄貴分である青年・カミナ
彼は、村の上には「地上」があることを信じ、
グレン団というチンピラグループを率いて天井を突き破って外へ出ようと目論んでいた。

そんなある日、地震と共に村の天井が崩れ巨大なロボットが落ちてくる!
そして、無謀にも村で暴れるロボットに立ち向かおうとする。

そんなピンチの中、シモンは、以前、地中から掘り出したモノを見せる。

それは、顔だけの謎のロボットだった…。

引用:https://www.gurren-lagann.net/tv/story/index.htmlより一部抜粋。

 

最初、主人公を含めて多くの人々が、地下で生活しています。

そして、地上に出ようとすると、何故か村の村長に咎められる訳です。

主人公:シモンと兄貴分であるカミナは、それでも何とか地上へ出ようとしますが、ことごとく失敗します。

 

そしたら、急に悪い顔をしたロボットと女の子が地上から降ってきて、

なんやかんやあって、地下に眠っていたロボットで倒します。

 

初めて地上に出てきたシモンとカミナ。

ここから、彼らの想像を絶するような冒険が始まっていく・・・というお話です。

 

淡々と紹介しましたが、ここまでの内容が第1話です。

めちゃくちゃ密度が濃いと思いませんか?

 

そして、“想像を絶する”と簡単に書きましたが、何一つ誇張はありません。

物語は大きく大きくスケールアップし、

最終的には銀河よりデカいロボットに搭乗し、銀河に乗って宇宙そのものと戦うことになるんです。

 

 

・・・いや、どういうこと?

 

 

ストーリーはどうでもいい

「銀河よりデカいロボット」

「宇宙そのものと戦う」

 

そんなパワーワードを使ってしまって大変恐縮なのですが、

今回の記事ではグレンラガンというアニメが、どういった内容であるか、ほとんど紹介しないつもりです。

何故かというと、ストーリーとか覚えなくていいからです。

 

そう書いてしまうと、ストーリーが支離滅裂で、話の筋が通っていないと思われるかもしれません。

いやいや、決してそんなことはありません。

 

物語としては「前進」や「継承」をテーマとしており、話の展開は目まぐるしいものの、

視聴者を置いてけぼりにするような突飛な展開はありません。

 

対峙する敵の目的も終始一貫しており、主義・主張は明確です。

その目的も、行動の意味も、そこに至った背景を含めてキチンと説明されます。

 

そこに、本作を象徴する“ドリル”と、“螺旋力”というキーワードがストーリーボードの軸として描かれ、

全体を通して矛盾のない、一つの物語として完結されています。

引用:http://animestyle.jp/2013/01/24/3638/

 

本当によく出来ている話だと思います。

では、何故ストーリーを覚えなくていいのかというと、公式が後付けだと認めているからです。

 

後付けでつくったストーリー

この『天元突破グレンラガン』を企画された方々のインタビューによると、

とにかくドリルが描きたかった」というところから始まっているんですね。

 

そういった監督の要望を受けて、業界では有名な「中島かずき」さんという天才作家が、

ドリルをモチーフとした作品の設定、世界観、ストーリーをつくり、アニメが製作されていきました。

 

つまり、こうなったら面白いという斬新な設定を基にストーリーがつくられた訳ではなく、

「ドリル」を描きたい為に逆算して設定を産み出し、ストーリーに落とし込んだんです。

 

詳しくは、下の記事に書かれております。

『天元突破グレンラガン』今石洋之&中島かずきインタビュー第1回 ロボットアニメにはドリルが必要だ

 

実際、物語が後半になればなるほど、「言ったもん勝ちじゃねーか!」って突っ込みたくなる展開のオンパレードです。

一例を挙げると・・・

 

  • 無量大数(10の68乗)のロボット兵器を生産。しかも一体一体が惑星規模。
  • 確率を変動させて、敵が防御する確率を無効化できる。
  • 次元の狭間に宇宙を創り出し、認識を実体化させる。
  • 銀河と銀河をぶつけ合った質量をエネルギーに変換し、擬似的にビッグバンを発生させる。

 

断っておきますが、決して私の妄想ではないですからね。実際に物語で全部出てきますからね。

作中で描かれる内容を冷静に考えれば考えるほど、視聴者の頭は「はぁ!?」となります。

小学生でも思いつかねえだろ、これ。

 

本当に馬鹿みたいな設定で、とんでもない規模のバトルを繰り広げていくことになります。

 

でも、いいんです。高度な知略とか、設定とか、練られたストーリーとか必要ない。

とにかく、物語を通して視聴者に訴えかけてくる真っ直ぐな“アツさ”を楽しむことができればいい

 

何が言いたいかというと、「考えるな、感じろ」ってヤツです。

 

 

グレンラガンとの出会い

これはちょっと余談になってしまいますが、少しだけお付き合いください。

私が『天元突破グレンラガン』という作品に出会ったのは、学生時代になります。

私は、高専という学校に進学しておりました。

 

この学校に入学する層は、一般的な共学校とは少し違います。

具体的にいうと、オタク3割、ヤンキー3割、一般層3割。

(そして、貴重という理由でチヤホヤされる女子1割)

 

私が入学していた時代では、そんな感じでした。

 

同じクラスに友人のA君という人物がいて、彼が異常に薦めていたのが『天元突破グレンラガン』だったんです。

彼がいうには、

  • ストーリーで3回泣いた。
  • これを知らない奴は、人生が始まっていない。
  • 俺の人生でダントツでNo.1のアニメ。これを見たから高専に入学した。

 

そこまで言われたので、共通の友人4名で第1〜3話まで鑑賞しました。その途中で、事件が発生します。

 

不意打ちのネタバレ

鑑賞済みの友人がうっかり、こう発言するのです。

「今日、どこまで見るの? 〇〇○が○○○○○まで?」

それは、ストーリー序盤の思いっきり大きな山場でした。

 

グレンラガンを勧める多くの方が、「第8話までは見ておけ!」というのですが、まさにその内容です。

 

その友人は、私が全くの初見であることを知らなかったんですね。彼に全く悪意はなかった、言うなら事故です。

私のグレンラガンとの出会いは、そんなスタートでした。

 

その後、なんとなく続きを見る気になれず、3年が経過します。

そしてその間も、友人A君はずっとグレンラガンを推します。

3年の沈黙を破り、私はようやく近所のGEOまで行って、グレンラガンを借りに行く生活をスタートさせました。

 

 

感想

全話見て初めて、A君の言っていたことが分かりました。

まあ、泣きはしなかったのですが、真っ直ぐなアツさは伝わりました。

このアニメを見るまでの自分は、未だ生まれてきていなかったんだ」と本気で思いました。

引用:http://animestyle.jp/2013/06/28/5397/

その後、様々なアニメ作品を鑑賞してきましたが、

「最大瞬間風速」ではグレンラガンを超えられる作品はありませんでした。

 

私から言えることとしては、「興味を持ったなら、今すぐにネタバレ無しで全話見てくれ!」ってことですね。

とにかく見て欲しい。以上です。

 

今回は少し変則的になってしまいましたが、『天元突破グレンラガン』の大まかな流れを最後に紹介して、

締めさせて頂きます。

作品に対して一切のネタバレが嫌な方は、ここでブラウザを閉じてください。

 

 

 

 

 

ストーリー

『天元突破グレンラガン』は大きく分けて前篇(2部)・後篇(2部)の4部構成になっている作品です。

前篇・後篇をまとめて、演出をよりパワーアップした劇場版も2作出ておりますが、

私としては通常のアニメ版の方が好みでした。

 

前篇(地上編)
第1〜8話(第1部)

地上での冒険から、第1部を締め括る大決戦まで。

 

第9〜15話(第2部)

新ヒロインの登場から、地上を支配する「螺旋王」との最終決戦まで。

 

第16話(1〜2部の総集片)

ダイジェスト映像。

 

後篇(宇宙篇)※前篇から7年後の世界
第17〜22話(第3部)

真の敵「アンチスパイラル」の登場から、「人類殲滅システム」発動阻止まで。

 

第23〜27話(第4部)

運命を知った漢達の、最後の戦い。

 

友人のA君が言っていたのは、「途中で中弛みする」ということでした。

私は鑑賞していて、特にそんなことはなく、最後までずっと楽しんでいました。

ただ、確かに話の盛り上がりは、前半のとある話でピークを迎えます

 

その後の話も非常に面白いのですが、その話を超えることは無い、という面白さなんですよね。

 

そして、いよいよ最終回を迎えたとき、

『天元突破グレンラガン』という作品の本当のピークに到達します

視聴者のテンションが天元突破します。

作品を評価する際に、よく「鳥肌が立つ」なんて言いますけど、

私としては安易に使って欲しくないフレーズだと思っています。

ですが、グレンラガンの最終回は、本当に、冗談抜きに鳥肌が立ちました。

 

『天元突破グレンラガン』という作品を初めて見終わったとき、マジで眠れなかったです。

スマブラで「全員参戦!」のPV見たときと同じくらい興奮しました。

その後、何回も最終回だけは見返していて、もう全てアフレコできるレベルまで到達しています。

 

結末について

ちょっとネタバレになるようで恐縮ですが、グレンラガンは完全なハッピーエンドで終わる作品ではありません

そこについては、私も初めて視聴した時に気になった部分でした。

 

最近この作品を勧めた友人も「めちゃくちゃ熱くて面白いんだけど、最後が悲しすぎる」という感想でした。

確かにその通りなんですけれど、作品のメッセージや、世界観を考えると、

そういう結末にならざるを得なかったのかな・・・と今では思います。

 

そういったエンディングだからこそ、今でも心の中に残り続けている、というのもあります。

 

何はともあれ、最後が一番面白い作品というのは、意外と珍しいと思います。

これから見始める人は、是非、最終回を楽しみに見て欲しいですね。

 

 

余談

ここからは完全なオマケです。

グレンラガンを人に薦めていく内に、DVDを全巻揃えたいという欲求が止まらなくなってしまって、

2月末ごろに「天元突破グレンラガン COMPLETE Blu-ray BOX」を購入してしまいました。

商品紹介サイト

出典:https://www.amazon.co.jp/天元突破グレンラガン-COMPLETE-Blu-ray-BOX-完全生産限定版/dp/B00ATYCF1Y

アマゾンの中古で約3万円ほどで購入出来ましたが、中々ブッ飛んだ買い物をしました。

そして、未だに殆ど手をつけられていないんですよね。

買った時点で満足してしまっております。

 

これから先、いつでもグレンラガンを楽しむことができるという状況なので、

グレンラガン合宿とかやってみても面白いかもしれないですね。

以上、余談でした。

 

 

紹介した作品

『天元突破グレンラガン』 製作:ガイナックス

公式サイト

U-NEXTやdアニメストアでは配信されているようなので、是非活用して見て頂きたいです。

 

  • この記事を書いた人

イナ

本業は設計者。29歳。書評とコラムを発信する、当サイトの管理人。気ままに記事を更新します。日課は読書と筋トレ。深夜ラジオとADVゲーム好き。

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