引用:
【レビュー】地に足をつけて生きろ、日本男児。
今回は、面白くないマンガの紹介をします。
アニメ化企画も進行中らしい、ライトノベル原作の人気コミカライズ作品、
『クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった』の感想を書きます。
一時期、ネット広告があまりに鬱陶しくて、冷やかし気分で試しに読んでみたのですが、
「これはちょっと、オイラにはきついな。いや、むしろ嫌いだな」と、2巻目で読むのを止めてしまいました。
従って、悪い評価の方向で、本作のレビューをさせてもらいます。
「なんでそんなことをするんだよ!」って、言われそうなので、その理由を先に軽く説明します。
嫌いな作品をレビューする。
当ブログでは基本的に面白かった、Up主が紹介したい作品ばかり取り上げているのですが、
最近読んだ本に「ネガティブな感想を言語化することも重要」といったことが書かれておりました。
「好き」を言語化する技術(Amazonリンク)
私が嫌いだからあなたも嫌いになって欲しい、というフェミ思考で個人の感想を他人に押し付けるのではなく、
あくまで「私はこう思った」ということを、細分化する。
ネガティブな感情は、自分のコンプレックスやマイナス体験に繋がっている。
不快に思った理由を探ること、それは自分の原体験を確認することでもあるし、いい言語化の鍵になる。
なるほど、と思いました。「嫌い」というのは結局、
自分の妬み嫉みが原因で起こっているという意見には、割と納得できます。
そういう訳で、あまり気乗りはしないのですが、
『クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった』という漫画のレビューをします。
大前提として、好きで楽しんで読んでいる人を否定したい訳ではありません。
皮肉とかではなく、本当に素晴らしいことだと思っています。
それを弁えた上で、申し訳ありません。
この作品に対して、めっちゃ文句言います。
注意:
ここから先は、モテない人生を30年も歩み続けてきた、
Up主の偏見と嫉妬にまみれた、汚く、暴力的な表現が含まれます。
不快に感じた方は、すぐに読むのを止めてもらって構いません。
・・・と、前置きが少々長くなってしまいましたが、始めましょうか。
いや、逆に開き直って楽しむ分には、とても良い物事の捉え方だと思いますが、
引用:バキ童チャンネル【ぐんぴぃ】
(参考リンク)オタク用マッチングアプリのAI画像がバキ童すぎるので本人で再現してみた【オタ恋】
これを嬉々として読んでいる人たちがいると思うと、怒りを通り越して哀しくなるわ。
ハッキリ言います。童貞の痛い妄想ですよ、こんなの。
これから日本の将来を担う青少年には“有害”なので、出版業界には一刻も早く、
こういう作品を取り締まってもらいたい。
どんなマンガ?
『クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった』は、クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになる話です。
はい、以上です。
これ以上の展開はありません。タイトルで既にオチがついてます。
しかも、徐々に仲良くなって最終的に友達になる過程を描くとかでもなく、
第1話で主人公とヒロインは友達になります。
こういう系の作品、一昔前から流行っているのは知っていますが、
2話目以降、どうするんでしょうか。もう、書くことないじゃないですか。
一応、コミックスの2巻まで読んだ範囲の話をすると、学校内では秘密の友達関係になった主人公とヒロインが、
バッティングセンターに行ったり、ファミレスでフライドポテトをあーんしたり、
一緒に学校の文化祭の準備をしたり、イチャイチャ×2してました。
引用:クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった MFコミックス アライブ+ ©尾野 凛,たかた,日向あずり
甘酸っぱく、無邪気な関係性が尊いですね。殺すぞ。
そんな本作のキャッチコピーは、
日陰男子と2番目ヒロイン、等身大の“友だち”ラブコメ!!
いや、“友だち”ラブコメってなんだよ。
まずは、あらすじから見て逝きましょうか。
あらすじ:
クラスでぼっちな俺・前原真樹に、初めてできた友だち・朝凪海。
いつも輪の中心にいて、他の男子からは『クラスで2番目に可愛い』と陰で噂される朝凪さん。
日陰者の俺なんかと住む世界が違う―と思いきや、まさかのB級映画好き!?
ひょんなことから友だちになった朝凪さんは、金曜日の放課後だけこっそり俺の家に遊びに来る。
映画にゲーム、漫画の趣味も合う彼女との楽しいひととき。
「ねえねえ、前原ここ!特別に座っていいよ」
「もともと俺のベッド…」
「今日だけは私のベッドなの。ほら、おいで?」
距離近くないか、朝凪さん?
(コミックウォーカー様より引用)
引用:ファイナルファンタジーXV ©スクウェア・エニックス
いやぁ、このあらすじ部分を読んだだけで、吐きそうになりますね。
書いていて、マジで死にたくなりました。靴、ぶん投げていいですか?
さて、ツッコミどころは多々ありますが、言いたいことを整理させてもらいましょう。
何が嫌いか。
最たる理由はただ一つ。
本作の主人公に全く魅力を感じないから。
この一点しかない。
読者に愛されるラブコメと、愛されないラブコメの違いは、この一点のみ。
最初から主人公に都合よく物事が進み、
何の努力も行動もなく、ヒロインとの関係が勝手に進展する。
この作品に限らず、ラブコメ全般に言えますが、ある程度のご都合主義はつきもの。
そんなことは分かっています。
その上で、読者がキャラクターたちに好感を持てる描き方がされているかどうかが、
エンタメ作品にとって大事なことだと思うんですよ。
例えば、私の大好きな漫画、『めぞん一刻』の主人公である五代裕作くん。
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【マンガ】ラブコメディの金字塔。不朽の名作『めぞん一刻』の紹介。
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また、ジャンプの大人気作品、『ToLOVEる』の主人公である結城リトさんは、
男性読者からも人気の高い、愛されるハーレム系ラブコメ主人公だと思います。
いつも変なアクシデントに巻き込まれるけど、ヒロインの為に懸命に行動して。
空回りもするけど、ダメなところは周りにちゃんと突っ込まれて。根っこは一途で努力家で。
こういう描写の積み重ねがあるから、読者も自然と応援したくなるんですよ。
では、本作の主人公、前原なんとか君。
もう、名前を覚える気にもなれないのですが、個人的な感想でしかありませんが、愛される要素がないです。
引用:ピンポン(ビッグコミックス) ©松本大洋
私から見たら、この主人公にヒロインが興味を持つところから違和感バリバリでした。
ずいぶん前にTwitter(現在はXというイーロンのおもちゃ)で見たことがあるのですが、
クラスの一軍陽キャ男子にも靡かない、クール系の美少女が、
うだつの上がらない主人公に優しさを感じて、人知れず好意を抱いてた・・・。
ーみたいな表現は検閲した方がいい。
このツイート(ポスト)には大いに納得したものです。
そんなこと現実にありえないのに、「ありえるかも」と思わせるところが良くない。
先ほどのあらすじに、「ひょんなことから友だちになった」とありますが、
その一連の流れがもうありえない。
クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった経緯
第一話で描かれるのですが、高校の新年度に主人公が微妙に滑った自己紹介をして、
その内容に興味を持ったヒロインに話しかけられるという内容です。
1.
引用:クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった MFコミックス アライブ+ ©尾野 凛,たかた,日向あずり
2.
引用:クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった MFコミックス アライブ+ ©尾野 凛,たかた,日向あずり
3.
引用:クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった MFコミックス アライブ+ ©尾野 凛,たかた,日向あずり
4.
引用:ヒストリエ(アフタヌーンコミックス) ©岩明均
はい、リアリティの欠片もありませんね。
100歩譲って同じB級映画好きという共通点があったとして、
こんなに相手から急接近されるイベントが、都合よく発生すると思いますか?
ギャルゲーでもこんなぬるくねぇぞ。
言い方悪いけど、クラスに同性の友だち一人もいない、ぼっちで根暗の男子高校生が、
なんでクラスでも人気の女の子と急に仲良くなれんだよ。
普通は、話しかけられただけで脇汗ダラダラ、童貞丸出しの挙動不審状態になるだろ。
「キモっ」で終わるか、そもそも歯牙にもかけられないんだよ! それが現実だよ!!
距離近くないか、朝凪さん?
じゃねぇんだよ、クソが!!!
そもそも、クラスで2番目に可愛いってなんだよ。
今さらタイトルに言及するのも遅いですが、皆さんも同じことを思ったでしょう。
クラスで2番目に可愛いって何だよ、と。
ドラゴンボールの戦闘力みたいに、スカウターで数値でも測ってるのか?
引用:DRAGON BALL (ジャンプコミックスDIGITAL) ©鳥山明
まぁ、これは単純な話。馬鹿な男子が勝手にクラスの女子を順位付けしてるだけです。
小中学生なら理解できますが、高校生にもなると、そんなことしないと思いますけど、
実際のところはどうなんでしょうね?
高専出身の私には、よく分からないです。
(※本作は、共学の高校が舞台です。)
ーで、同じクラスの中でも2番目に可愛いと噂されているのが、本作のヒロイン、
朝凪海ちゃんという訳です。本人からしたら、大変に失礼な話です。
ここで主人公がその噂に憤って、「くだらないこと言うな、本人の気持ちを考えろ」と、
クラスの男子に注意して、それを見た海ちゃんが彼に好意を持ちはじめるー・・・。
ーという展開であれば、読者も納得できるし、良い主人公だと思うんですよね。
しかし、前原くんは何も動きません。
引用:クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった MFコミックス アライブ+ ©尾野 凛,たかた,日向あずり
「嫌な話だなぁ」とか他人事みたいに考えて、帰ってチ●コいじってるだけです。
チ●コいじるは嘘ですが、リアル高校生なら100%しているでしょう。
誰が興味を持つねん、こいつのことを。
ーさて、当然ですが、この作品にはクラスで1番目に可愛い女の子も登場します。
海ちゃんの幼なじみで、親友でもある天海夕ちゃんです。
引用:クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった MFコミックス アライブ+ ©尾野 凛,たかた,日向あずり
こう言っちゃ失礼ですが、作者の画力の問題なのか、海ちゃんとの差が分かりません。
そう感じるのは、私だけでしょうか?
彼女はいわゆる“陽キャ“で、友だち沢山、スポーツ万能。
性格も純粋で真っ直ぐという、パーフェクトウーマン。
そんな夕ちゃんと、子どもの頃から何かと比較される毎日。
当然のように他人から区別をつけられて、そんな生活に嫌気が差していた朝凪さんは、
前原くんとの気の置けない時間が、かけがえのないものになっていきます。
しかし、そんな幸福な時間さえも、夕ちゃんに奪われそうに。
ドキドキの三角関係勃発!?
果たして、前原くんとの関係は、どうなってしまうのでしょうか!
引用:クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった MFコミックス アライブ+ ©尾野 凛,たかた,日向あずり
・・・いいですねぇ、どうでも。
友だちラブコメって何!?
身もふたもないこと言いますが、友だちラブコメって何なのでしょうか。
意見が分かれる問いではあると思いますが、私は男女の友情は成立しない、
というより、友だち認定されたら恋愛に発展しにくいと考えています。
最初はただの友だちだったけれど、そこから付き合いはじめたというカップルも、
世の中には存在するので、あくまでも個人の考えですが。
原作の展開を調べたところ、前原くんと朝凪さんはクリスマスイブに告白し、
めでたく恋人同士になるらしいです。ちっ。
そんなん見てもメシが不味くなるだけなので、コミカライズ2巻以降の話は、読む気がしません。
しかし、この前原くんの清楚系アピールも、うざったいんですよね。
海ちゃんが家まで遊びに来て、ベッドで寝落ちする場面があるのですが、
そのまま、一緒に眠ってしまいます。
引用:クラスで2番目に可愛い女の子と友だちになった MFコミックス アライブ+ ©尾野 凛,たかた,日向あずり
あ、あ、あ、ありえない。信じられません。
高校生なら、女子の匂い嗅いだだけでも勃起するだろ。
この後は、海ちゃんが前原くんの家に泊まることになって、
「いや、寝れないだろ」みたいなセルフツッコミを前原くんがするのですが、
お前、直前まで思い切り寝てただろうが。
こういうことやられると、冷めるんですよね。
ルフィみたいにチ●コまでゴム人間ではないのだから、そこは健全な男子高校生の反応を見せて欲しい。
引用:ぐらんぶる(アフタヌーンコミックス) ©井上堅二,吉岡公威
ーで、手を出そうとして、「やっぱり悪いな」と思い返して、そっと部屋を出て行こうとしたら、
実は寝てるふりをしてたヒロインに、「ヘタレ」って罵られるまでがセットだろうが!
これは古来からの様式美なんだよ!
統括
まぁ、これ以上続けても終わりがないので、文句はここまでにしておきましょう。
出版社、作者はもちろん、ターゲットとなる読者層やウケる展開を分かっていて、
こういう作品にすれば売れるから、やっているのでしょう。
実際に売れているのだから、作者も編集の方も本当に優秀ですね。
同時に、こういう「冴えない男子が美少女と特別な関係になる」系の話が世に溢れていることが、
現代社会のマジョリティを端的に表しているとも言えます。
再三、書いてますが、これはフィクションであって、現実ではないですからね。
美少女に都合よく話しかけられて仲良くなるなんて、そんなことは現実に有り得ません。
自分から何もしなかったら、無意味に時間が流れて終わるだけです。
引用:賭博覇王伝 零 ©福本伸行
こういう漫画やラノベを読んで、妄想とマスターベーションで満足している方々。
24歳の女優がTwitter(現X)でリプ返祭りしていたら、すかさず便乗して、アカウントにメンションまでしてリプライする、
52歳で実業家である堀江貴文さんの行動力を、少しは見習って欲しいものです。
たった一度きりの人生、思いっきり素敵な恋をしようじゃないか。
という訳で、私は日課のソシャゲと、積んでいるエロゲの消化に戻ります。
以上、最後まで読んでいただきありがとうございました。
紹介した作品: