【アニメ】超名作ADV『Steins;Gate』を語りたい。

2021年8月13日

 

【コラム】真実を理解したとき、貴方はもう1度見たくなる。


時間の流れは早いもので、1週間あった夏休みも、自宅の整理整頓・ブログの更新・ジムでのトレーニングなどをやっている内に、

あっという間に終わりそうです。

 

 

最近のマイブームについて・・・

前回の記事でも少し触れましたが、最近の私は「ギャルゲー」を遊んでいます。

10年前に発売された『アマガミ』というゲームなのですが、自分が思っている以上に面白くて、ハマっています。

【要約】スマブラの生みの親『桜井政博のゲームについて思うこと』その2

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プレイする前は、まさか26にもなって自分がギャルゲーにハマるとは、思いもしませんでした。

攻略対象のヒロインが6人いて、それぞれのイベントを選択する事で話が進んでいきます。

このとき「誰」を選ぶか、「何」を選択するかによって、シナリオが大きく変化するのが面白いです。

 

他のヒロインを攻略することで、話が繋がってきたり、逆にイベントを見れなくなってしまったり、「分岐点」が非常に多く設定されているんです。

話自体も意外性があって、プレイヤーを飽きさせません。

 

特に私が良いと思ったのが、「今朝に戻る」というシステムです。

選択肢によっては主人公の変態行動が暴走し、即ゲームオーバーになる場面があるのですが(本当いい加減にしろよお前・・・)、

この機能を使うことで、その日の行動を「やり直す」ことができます。

攻略情報を保存したまま先に進めるので、イベントの回収や攻略にとても役立ちます。

 

分かり易く云うと、ジョジョ四部のラスボス:吉良吉影と同じ能力を使い放題!ということです。グレートですよこいつはァ。

キラークイーン 『第3の爆弾』 BITE THE DUST

 

あるヒロインと恋人になった世界線、別のヒロインと結ばれた世界線・・・クリスマスまでの40日間を何度もループし、

様々な世界線をプレイヤーは体験することができます。

「ループ」を扱ったSF作品は多々ありますが、私が観た中で、特に面白かった作品があります。

 

ーというわけで、随分とどうでもいい前置きが長くなりましたが、本題に入ります。

新型コロナウイルスによって自粛生活の始まった2020年、私が視聴した中で最も夢中になったアニメ作品を、今回は紹介させて頂きます。

タイムトラベルによって、世界の運命を乗り越える名作SFアドベンチャー:シュタインズ・ゲートを語ります!

引用:https://www.amazon.co.jp/STEINS-GATE/dp/B01MRNY65W

 

 

シュタインズ・ゲートとは?

 

一般的な世間の声

「名前は聞いたことあるけど、話は知らない」

そういう方が多いと思われます。実際、私もそうでした。

 

原作はサウンドノベルのアドベンチャーゲームです。

マルチエンディング形式を採用しているゲームであり、主人公の選択により仲間の運命、ひいては世界の運命が左右されるシナリオになっています。

話の規模は全然違いますが、システムは『アマガミ』のようなギャルゲーと似ていますね。実際、ある種ギャルゲーみたいなものです。

 

私はゲームはやっていませんが、Netflixでアニメを全話観ました。

元々、学生時代に友達から勧められていた作品ではありました。

時をかける少女』とか『サマータイムマシン・ブルース』といった、時間移動を扱ったSF作品が昔から好きだったので、

「これは絶対にハマると思うよ」

とまで言われました。まあ、結果から言うと学生時代には観ませんでした

 

で、去年になって自粛生活が始まり、今まで自分が観ていなかった作品を手当たり次第に鑑賞することに。

その中にシュタインズ・ゲートもあって、この機会に全話観ました。

 

全話観た感想としては、

何故、俺はこんなに面白い作品を今まで見てこなかったんだっ・・・!!!

学生時代、私にシュタゲを勧めてくれた友達に、全力で土下座したい気持ちになりました。私が愚かでした。

アニメに限らずですが、他の人が勧めてくれた作品は、特別な事情がない限り見ることにします

 

 

これから観る人に向けて

さて、シュタインズ・ゲートの紹介をしていこうと思いますが、致命的なネタバレは避けますので、ご安心ください

未だこの作品を観ていない人は、純粋に羨ましいです。シュタインズ・ゲートを120%楽しんでもらうために、約束して欲しいことがあります。

絶対にネタバレを見ないでください。

ネタバレを見た瞬間、脳みそが弾け飛ぶと思ってください。見るのであれば、それぐらいの覚悟で見て欲しいです。

 

ネタバレ厳禁!

この作品は、序盤から非常に多くの伏線が張り巡らされていて、終盤から結末にかけて、一気に回収していくシナリオになっています。

ですので、ネタバレを見てしまった瞬間、物語の魅力が半減します。

 

シュタインズ・ゲートを観ると決めたら、あらゆる情報をシャットダウンしてください。

Wikipediaやyoutubeのコメント欄を見るのもダメです

 

その上で、私から一つ、忠告しておきたいことがあります。

シュタインズ・ゲートの序盤は、私が今まで見てきた全てのアニメ作品で、最低レベルにつまらないです。

 

断言してもいいですが、初見は確実に挫折します。

特に、アニメ初心者には中々勧めにくいです。

私が初めて視聴してから、ブログに取り上げるまでに時間が掛かったのも、そういった理由があります。

 

では、第1話の内容を、私が観たまま説明させて頂きます。

 

 

意味不明すぎる第1話

※岡=岡部倫太郎(オカリン)、まゆ=椎名まゆり(まゆしぃ)、牧=牧瀬紅莉栖(クリス)

引用:http://steinsgate.jp/elite/

引用:http://steinsgate.jp/elite/

引用:http://steinsgate.jp/elite/

◆見知らぬ建物に入る、2人の男女−

岡「これより会場に潜入する。エル・プサイ・コングルゥ」

まゆ「タイムマシン。凄いね!」

 

岡「屋上から物音が・・・何だ?」

まゆ「メタルウーパー! レアだよ!」

ー中鉢博士の会見が開かれますー

 

岡「ジョン・タイターのパクリではないか!?」

牧「さっき私に何か言いかけましたよね。」

岡「貴様、機関のエージェント!?」

 

ー岡部の携帯に砂嵐で見えない動画付きのメールが送られるー

謎の声「うぐあぁぁぁっっ!!!」

叫び声の元へ向かうと、血塗れで倒れている牧瀬クリス。

岡「死んでる!?」

 

ー牧瀬クリスが何者かに刺されたみたいだー

岡部がメールを送信した後、突然周囲から人が消える。

岡「一体これは・・・?」

まゆ「オカリン、トゥットゥル〜♪」

 

 

どうですか皆さん。これまでの説明の中に、意味が理解できる箇所が一つでもありましたか?

ですが、これが第1話冒頭の、そのままの内容です。

そして、このプロローグの全てが何事も無かったかのように、物語が進んでいきます

 

牧瀬クリスも全く無事の状態で、この後の話に絡んできます。

一体、何がどうなっているのか。そして、シュタインズ・ゲートとはどう云う物語なのか?

一切、分かりません。一切、説明されません。

 

視聴者を冒頭から置き去りにし、大混乱に陥れておきながら、淡々と話が展開されていきます。

逆に、

「先がどうなるか気になる!」

「第1話の謎がこれからの話にどう影響されるのだろう?」

と思われたかもしれません。

 

そんな皆さんに残念なお知らせがあります。ここからずっと、第1話の内容は回収されません

徐々に謎が明らかになるとか、そんなこともなく。マジで無関係(に思えてしまう)な話が展開されていきます。

 

ただ、第1話で描かれる内容の全てに意味がある、ということだけ言っておきます。

初見は最もつまらない第1話ですが、2週目以降で最も面白くなるのが第1話です。

 

 

初見での挫折

私がシュタインズ・ゲートを初めて見たときは、衝撃でした。

ここまで説明しないアニメがあるのか」と。

 

登場人物の紹介もほとんどない。物語の舞台や設定も、キャラクターの言動から推察するしかない。

そして、冒頭の謎はいつまで経っても解決しない。

『エヴァンゲリオン 新劇場版 Q』における、シンジ君の気持ちが理解できるようになりました。

説明してくださいよミサトさん。

 

とにかく、序盤は意味不明です。

そして第2話から何が始まるかというと、主人公の岡部倫太郎が属する「未来ガジェット研究所」というサークルに、

ヒロインの牧瀬クリスが加わり、ワイワイガヤガヤとした日常パートがしばらく続きます。

 

前述した岡部、まゆり、クリスに加えて、サークルのメンバーの1人:橋田至(ダル)という人物がおり、

偶然にも「過去にメールを送信できる電子レンジ」を発明してしまったことにより、物語が始まります

 

※余談ですが、ダルの声優さんは『鬼滅の刃』の風柱:不死川実弥や、『ドラえもん』のスネ夫と同一です。キャラ違いすぎだお!

引用:http://steinsgate.jp/elite/

引用:https://kimetsu.com/anime/risshihen/

引用:https://www.tv-asahi.co.jp/doraemon/cast/

 

この「過去にメールを送る電子レンジ」の実験を、オカリン達は繰り返していきます。

メールの転送によって、過去改編を起こすことが可能なのか?

半信半疑で実験を進めて行く「未来ガジェット研究所」のメンバー。

 

物語が進んで行くうちに、「SERN」や「IBN 5100」といった小難しい用語が当たり前のように出てきます。

話の内容を理解するのも、段々と難しくなっていきます。

 

実は過去にメールを送ることで、「バタフライ効果」により(簡単に言えば“風が吹けば桶屋が儲かる”)、

世界に多大な影響が発生することが、次第に分かっていくのですが・・・

まだ、登場人物に直接的な影響が発生しないので、「だから何だよ?」という展開が続きます。

 

起承転結の「起」だけをずっと見せられている様な感覚です。いつまでも事件が起こらない。

例えるなら、ワンピースでいつまでもルフィが海に出ないみたいなものです。

 

あまりの意味不明さに、初見では3話で切りました。

その後は『コードギアス』という別のアニメにハマり、シュタゲから離れて2ヶ月程経過します。

 

 

動き出す運命

しかし、こんなつまらないだけのアニメが、世間から評価される訳が無い。“記憶を消してもう一度見たい”とまで言われている程の作品です。

私は再び、シュタインズ・ゲートに立ち向かいました。

二回目となる第1話は、やっぱり意味が分からない。全く理解できていないけど、次の話に進みます。

 

そこから第6話までを頑張って観て、私はこう思いました。

全っ然、面白くない・・・!!!

 

一体、私は何を見させられているのだ。そんな気持ちになっていました。

それでも、歯を食いしばって続きを見ます。第7話、つまらない! 第8話、つまらない!

 

第9話。ここでちょっと、「おっ・・・!?」という感想を抱きます。

ようやく、物語が少し動いてきた展開が見えたからです。逆にここまで話が動かないアニメって何なんだよ、と思いますが。

 

期待に胸を膨らませた第10話、11話。ああ、やっぱりつまらない!!

普通のアニメなら1クール分、シュタゲはずっとつまらないんです

 

これ見ている間に、アニメ版の『ピンポン』や『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』見終わりますよ。

読者の方には是非、そちらを見て欲しいと思ってしまいます。

 

【マンガ】日本を代表する卓球の名作漫画『ピンポン』を語りたい。

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【アニメ】愛を綴る物語『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』

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ここまで淡々と説明しましたが、シュタゲの11話までを見終わるまでに、1〜2ヶ月は掛かってしまいました。

果たして、私はこのアニメを最後まで見ることができるのか。先の見えない不安をずっと抱えながら、第12話を観ました。

ここで物語が遂に動き出します

 

「うわ、めっちゃくちゃ面白い・・・!!!」

第12話から最終話までは、何とノンストップで、たったの1日で視聴してしまいました

 

 

残酷な約定と選択

アニメを全話見て、最初に思ったことは「制作した人、ものすごく頭が良いな」ということでした。シナリオの構成の巧みさに、舌を巻きました。

 

前述した意味不明な第1話も、退屈な序盤も、振り返って見れば“意図的にそうしている”というのが良く分かります。

物語の中核は、全て第1話に集約されています。全ての鍵は、実は最初に提示されているんです。

そんなことに初見で気づくはずがない。ですが、この時点でもう制作者の掌の上で転がされています

 

第12話からは本当に、息もつかせぬ展開の連続です。

「未来ガジェット研究所」のあるメンバーに、いきなり悲劇が訪れます。次は誰が、一体どうなるのか、仲間を助ける方法はあるのか。

穏やかで退屈な序盤から、急転直下のストーリー展開に、視聴者は目が離せません。

 

何度も何度も、孤独な時間のループを繰り返して、苦難の果てに、主人公たちは解決方法を導き出します。

「やったぁ!」と視聴者も喜びます。

よく頑張ったね、オカリン。これで平和な日常に戻ってこれるね、と。

 

しかし、ここにきて遂に、第1話のプロローグに繋がっていきます。

視聴者がずっと抱えていた疑問が、最悪の形で氷解する瞬間です

 

シュタインズ・ゲートとはどういった物語だったのか、ここではじめて明らかになります。

私がこの回を観たときは、マジで「うわあぁぁぁっ!!!」って叫びました。

引用:『寄生獣(10)/©岩明均』

 

ここまでの物語の展開が、実は主題歌で暗示されていたということも、後になって分かります。

 

参照リンクはこちら!

Hacking to the Gate

 

どん詰まりの絶望から、主人公は何を選択するのか。

大切な仲間も、世界の運命も救えるたった一つの世界線は、果たして存在するのか。

 

是非、最終回まで観て確かめて欲しいと思います。

「最初のお前を騙せ。世界を騙せ。」

 

 

総括

今回はシュタインズ・ゲートについての記事でした。ネタバレなしで語ろうと思うと、ほとんど内容の紹介は出来ません。

「結局、シュタインズ・ゲートって何の話なの?」と読者の方は疑問に思うでしょう。

それで、いいんです。後はもう、実際に観てもらうだけです。

 

ネタバレにならない様に、一言で作品を説明するなら、“執念で運命を乗り越えようとする物語”といったところですね。

繰り返しになりますが、ネタバレなしが一番作品を楽しめます。私がそうであったように、皆さんにも同じ衝撃を味わって欲しいです。

 

シュタインズ・ゲートはタイムトラベルを扱った作品で、難解な部分も多く、話に着いていけなくなるところが多いです。

思わずストーリーの解説を調べたくなる気持ちは分かります。しかし、クドいですが絶対に調べないでください。

私も、話を完全に理解できていないまま視聴していましたが、結果的にはそれが正解でした。

 

私は結構、ネタバレに寛容な方で、推理小説のネタバレなども特に気にしていませんでした。

しかし、このシュタインズ・ゲートという作品をネタバレなしで見れたことで、

「話を知らない方が圧倒的に面白い」ということに気づきました

 

今後、鑑賞しようと思っている作品については、なるべく初見の状態で楽しんでいこうと思います。

 

 

紹介した作品

Netflixに契約していれば、全話見れます。

Steins;Gate シュタインズ・ゲート

続編のシュタインズ・ゲート ゼロも非常に面白かったです。最終回にOPを流す演出は、分かっていてもアツい。

Steins;Gate 0

 

  • この記事を書いた人

イナ

本業は設計者。29歳。書評とコラムを発信する、当サイトの管理人。気ままに記事を更新します。日課は読書と筋トレ。深夜ラジオとADVゲーム好き。

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