引用:『信友島(6)』/©赤秩父・(株)講談社
【感想】俺、なんでこんなマンガ買ってんだろ・・・。
今回の記事は、【前編】の続きになります。
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【マンガ】マガポケオリジナル作品『信友島』がヤバすぎた・・・。【前編】
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狂気の楽園で待ち受ける笑撃!
『信友島』という漫画の紹介になります。
この漫画がどういうものかについては、前回の記事で詳しく説明しているので、今回は省略します。
未読の方は、先に【前編】をご覧ください。
【前編】のあらすじ:
ヤベー漫画。あらゆる意味で酷い。
ナリマって何だよ。
作中の出来事のほぼ全てが理解不能。
大好きです。嘘じゃないっす。
『信友島』のストーリーは、以下のような構成です。
- 上陸編
- 逃避行編
- 葬式編
- 収容所編
- 脱出編
※公式名称ではありません。
【前編】では「逃避行編」まで説明したので、その続きである「葬式編」から最後まで紹介します。
電子書籍で発売されている単行本では、3巻以降の内容になります。
2巻の次回予告では、「狂乱の宴が幕を開けるー・・・」という記載がありました。
まるで、これまでの話が正常だったかのような説明に驚かされますが、
ここからの話はマジでヤバいです。
3.葬式編
信友島に隠れて住んでいたレジスタンスの一人:潮見さんに助けられた主人公一行。
脱出を計画している佐藤くんに対し、潮見さんの口から「お前たちだけでは不可能」と告げられます。
脱出において最大の障害となる、「四天王」の存在がここで明かされました。
佐藤くんは「絶対にもっといるだろ!」と、ごもっともなツッコミを入れます。
実際、四天王どころか最終的に6〜7人くらい超人が登場していた気がします。
この漫画がいかに「その場が面白ければそれでいい」というライブ感で描いているか、よく分かることでしょう。
私は、こういうノリと勢いは嫌いじゃないです。
ちなみに、ここでは「四天王」の紹介シーンがあるのですが、
その一角である「ながさわ」が、島の体操をサボっていた島民を殺していました。
「良い人でなければ終わり」とは・・・?
アイドル:
潮見さんの仲間は現在「収容所」に収監されており、
そこには島民からの“信用度”が高い人しか入れないとのこと。
主人公が殺害した「喜多ソアラ」の葬儀が翌日に行われる為、その時間を利用して、
主人公たちは島民からの“信用度”を上げる作戦を立てます。
そして、ヒロインである浜辺さんが、島の象徴となるアイドルを目指すことに。
その頃、島内では葬儀の準備が着々と進められていました。
葬儀:
この辺りは作者の筆がノっていて、めちゃくちゃ面白かったです。違う意味で。
主人公の夢の中ではありましたが、この『信友島』の第1話以来となる、
パン屋さんでアルバイトしていた喜多さんの様子が、少し描かれました。
この新作パンは全く可愛いと思えませんが、喜多さんは普通に美形に描かれていると思います。
ナリマを肛門に突っ込む珍妙な性癖がなければ、真っ当に人気が出たはずです。
主人公の所為で崖から転落して、残念な死体になってしまいましたが。
・・・いやぁ、何で遺体がこんなに面白いんですかね。何回見ても笑える。
喜多さんの葬儀では、佐藤くんと一緒に「信友島」に上陸した人たちも再登場します。
その中に、就寝中の浜辺さんの隣で自分磨きしていた、あの男の姿もありました。
(※前編参照。)
どうやら「白川」という名前だったそうですが、いつもおっぱいおっぱい言っているので、
周囲の人からは「おぱかわ」と呼ばれているみたいです。何でこんな奴を島に連れて来たんだ。
パレード:
この「信友島」では“故人を明るく見送る”という風習があるそうで、
お祭りムードで葬儀が始まります。
ちょっと不思議ですが、そういう文化は分からなくないです。
丸太とかナリマとか、これまでの作中に出てきた異常さに比べればね・・・。
始まったパレードと共に、喜多さんのお兄さんが引いている巨大な像が会場に登場し、
その胸の中に、喜多さんのご遺体が納められていました。
いやおかしいだろ。
「これまでの展開に比べればまだ分かる」とか書きましたが、前言撤回させてください。
やっぱり何一つとして理解できません。
ちなみに、葬儀の最中にも「ナリマ」を使った料理が振る舞われるのですが、
ナリマには「幻覚作用」まであることが判明します。
マガポケアプリのコメント欄では、
「この作者、絶対ナリマをキメてるだろ」
とか突っ込まれていました。同感です。
おぱかわ:
パレードの最中に抜群の歌唱力を披露して、島民からの“信用度”を爆上げすることに成功した浜辺さん。
こうして、喜多さんの葬儀は無事に終わりました。
そんな中、どさくさに紛れてあの「おぱかわ」が、
浜辺さんへのパイタッチを狙っていました。
間一髪、周りにいた人たちに抑えつけられ、「犯罪者」、「気持ち悪い」などと非難されます。
思わずその場から全力で逃げるおぱかわ。
その先で、彼に思わぬ転機が訪れます。
おぱかわの逆襲:
必死に逃げた先で、集まっていた他の島民とぶつかったおぱかわ。
その際、大きなハチに刺され、意識を失ってしまいます。
見知らぬ天井で目を覚ましたとき、ぶつかった女性の父親から、涙を流しながら感謝されます。
おぱかわが刺されたハチは、この島でも大変危険な生物で、偶然にも助ける形になったのでした。
島民から「命の恩人」、「島の英雄」と称され、
おぱかわは“特別島民”に認定されます。
・・・いや、そんなことはどうでもよくて、
オギンギンバチって何? 何その気持ち悪いネーミング?
案の定、オギンギンバチに刺されたおぱかわには、ある異変が起こります。
エガちゃんの「ドーン」の様に、股間がムクムクと膨らみ始めました。
いいかげんにしろよ。
あと、お前のズボンの生地どうなってんだよ。
最初は困惑していたおぱかわでしたが、思わぬ幸運に不適な笑みを浮かべます。
幸運・・・? 幸運なのか・・・これ。
こんなに股間が大きくなってしまったら、まともに生活ができないと思うのですが、
本人は満足しているみたいだから良いのでしょう。たぶん。
覚醒者:
喜多さんの葬儀の翌日。
読者も完全に存在を忘れてましたが、物語の序盤で発情した島民たちに襲われかけていた、
「深田さん」という女の子の様子がついに明らかになります。
(もうヤダ、こんな画像載せるの・・・。)
深田さんが連れ込まれた家。
そこには、ミイラの様に枯れ果てた島民が横たわっていました。
そして、部屋の奥には、何やら様子のおかしい深田さんが佇んでいます。
様子を見に来た島民に、深田さんの伸ばした手が触れた途端、
身体中の穴から水分が吹き出し、ミイラのような姿に変わり果ててしまいます。
一体、誰がこんな展開を予想できたでしょうか?
彼女を捕まえた島民の話によると、深田さんは「ナリマの覚醒者」になったらしいです。
はぁ?
話をまとめると、ナリマを過剰摂取すると、普通の人は守屋さんの様に廃人になる。
しかし、免疫を持っている人であれば覚醒するらしいです。なるほど、わからん。
ナリマに設定が詰め込まれ過ぎて、もう訳がわかりませんが、
「何かおかしな出来事があったら、全部ナリマが原因」と考えたらいいと思います。
佐藤くんと浜辺さんは招かれた食事会で「収容所」の所長と出会い、
「捕まった深田さんに会う」という名目で収容所へ入る許可をもらいます。
その頃、オギンギンになったおぱかわは、島民の娘とワインを楽しんだ後、
自分の「モノ」を使ってポールダンスに興じていました。
この一連の流れは、何度読み直しても私の理解が追いつかないので、
掛ける言葉が見つからないのですが・・・
ここを読んでいるときだけは、何も考えず大笑いすることが出来ました。
何か人生で辛いことがあったら、この漫画のことを思い出すようにします。
4.収容所編
ーでは、ここから「収容所編」の説明に入りたいのですが・・・。
先ほどの「葬式編」で色々なことがありすぎて、読者も疲れてしまっていると思いますので、
ここは大分省略します。
というか、この辺りの話はあまり面白くないです。
この漫画のピークは、先ほどのおぱかわのポールダンスの場面でした。
(物語的には何の意味も無かったけど。)
「レジスタンスである潮見さんの仲間を救出する」
というのが、この章における主人公たちの目的です。
信友島で罪を犯した人たちは、その重罪度によって区別されたエリアに収監されていました。
ワンピースで似た様な場所を見た気がしますが、気のせいでしょう。
そして辿り着いた収容所の最深部。
ここに、“X”と呼ばれているレジスタンスの仲間が閉じ込められていました。
一応、言っておくと「欺くん」という名前ではないです。
作者のセリフ回しが微妙なので勘違いしそうですが、この人は「哀上さん」です。
・・・最初から思ってたことですが、キャラのネーミングが雑すぎる。
救出:
ここから、主人公の佐藤くんが哀上さんを何とか救出しようとするのですが・・・
見ていて腹が立つくらい、何の役にも立ちません。
佐藤くんが反逆者であることが判明し、あっさり捕まってしまったことで、
浜辺さんも大ピンチになります。
ここでは、捕まっていたレジスタンスが体に隠していた爆弾を自爆させることで、
何とか窮地から逃れることができました。
主人公が収容所に来た意味は、全く無かったですね・・・。
vs. 四天王 佐怒
この「収容所編」では、最後に所長との対決が待ち受けていました。
やっぱりというべきか、所長もナリマでパワーアップされており、
視認不可能の速度で鞭を振るってきます。
・・・当たり前のように「ナリマでパワーアップ」とか言ってる自分が、怖くなってきました。
「気をつけろ」とか言いながら、モロに攻撃を食らっている哀上さんですが、
彼も度重なるナリマの実験のおかげで、所長の攻撃に抵抗できるみたいです。
・・・そこ、「感じてるじゃん」とか言わない。
もう、無駄な下ネタにはウンザリしてんだよ。
不甲斐ない主人公とは違い、哀上さんは見事に四天王である所長を倒します。
いよいよ、脱出のときです。物語はクライマックスへー。
5.脱出編
何とか収容所から逃げてきた主人公一行。
しかし、収容所で不審な爆発が起きたことで、他の島民たちが大勢集まってきていました。
その中には四天王の一人、「体操のながさわ」の姿もあります。
島民たちに完全包囲された状況の中で、追い詰められた主人公は、
山でもらったオカリナを吹き始めます。
「困ったときに使いなさい」と、島民から渡されていたものです。
「・・・だからって、吹くか?」と全読者が思ったその時。
予想通り、オカリナの音を聞きつけた島民に見つかりました。あんたバカァ?
呆れてものも言えなくなる展開ですが、ここで突然、上空から巨大な鳥が現れ、
集まっていた島民たちを襲い始めました。
どうやら、主人公の吹いたオカリナの音に誘き寄せられて来たようです。うーんカオス。
大パニック:
その頃、オギンギンになったおぱかわは自分のことを「気持ち悪い」と見下していた女性に接触し、
どこで覚えたのか知りませんが、亀甲縛りにして楽しもうとしていました。
そんな彼の元にも、鳥さんが襲来。無情にも上空へ連れて行かれてしまいました。
さよなら、おぱかわ。君のことは忘れないよ。
・・・何も、そんなところを咥えなくても。
ながさわ戦:
主人公サイドの話に戻ると、哀上さんが自分の着替えを探している間に、
四天王の「ながさわ」が意識を取り戻してしまいました。
哀上さんの巨体でさえ投げ飛ばす、圧倒的なパワー。
近くにいた島民の身体を雑巾のように絞り、その生き血を啜ることで回復までしてしまいます。
『ジョジョ』の第1部で同じ様な場面を見た気がしますが、気のせいでしょう。
その巨体に見合わぬ軽やかな身のこなしと、人間離れしたスピードで主人公たちを翻弄します。
ここで、哀上さんの口から「ながさわ」の過去が少し語られました。
どうやら、元々は体操の選手だったようで、業界を追放されて「信友島」に流れ着いたらしいです。
「体操」というスポーツで、何があれば相手選手に暴力を振るうことがあるのでしょうか?
有識者の方には是非コメントをいただきたい。
とはいえ、「ながさわ」のフィジカルは厄介極まりなく、
ナリマで強化された哀上さんとも肉弾戦で互角以上に渡り合います。
躍動感の無さすぎる死闘。
その決着は、主人公に助けられた深田さんが背後から近づき、
「ながさわ」の精気を吸い取ることで勝利します。
この場面、あまりのシュールさに腹が捩れるほど笑ってしまいました。
気になる方は、是非アプリや電子書籍で確かめてください。
脱出:
「ながさわ」を退けた後、ようやく潮見さん、守谷さんと無事に合流できました。
残されていた船の修理も終わり、遂に悪夢の島からの脱出を開始します。
本土までの帰路の前に立ち塞がるのは、島の周囲に生息している人喰いサメの大群。
そして、残されていた「四天王」の存在。
果たして、主人公は妹の元へ無事に辿り着くことができるのでしょうか?
(そういえば、妹とかいましたね・・・。)
統括
今回は『信友島』という漫画を紹介させてもらいました。
いや〜笑いましたね。書いてて超楽しかったです。
マガポケのアプリ内では、「読むと元気になるホラー」という口コミで話題になっていたようです。
今まで生きてきて、こんな謳い文句聞いたこともありませんでした。
決して「名作」とはいえませんが、この漫画からしか得られない何かはあったと思います。
それでは、次回の記事でお会いしましょう。
紹介した作品
『信友島』 (著)赤秩父