©Laplacian
【レビュー】Switch版を完走したので、もう一度語りたい。
私をADVゲームに沼らせた作品
今回は、Nintendo Switchで発売されたADVゲーム『白昼夢の青写真』をクリアしたので、
その紹介をさせていただきます。
このゲームは元々R18の恋愛アドベンチャーゲームとして発売された作品で、
私が初プレイしたアダルトゲームでした。
プレイ後、あまりの面白さに脳が焼かれるくらいの衝撃を受け、その勢いのままブログに感想を書きました。
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【レビュー】面白さの次元が違う圧倒的シナリオ。『白昼夢の青写真』
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一度紹介している作品ではあるのですが、今回はSwitch版をクリアして改めて思ったことを書きます。
※Switch版はCERO:D(17歳以上対象)になります。
特に、前回の記事ではほとんど紹介しなかった、メインシナリオについて重点的にお話しします。
ココに注意
致命的なネタバレは避けますが、作品を紹介する都合上、ある程度の内容には触れます。
予備知識ゼロの状態でプレイしたい方は、ブラウザバックを推奨します。
このゲームは本当に好きすぎて、スマホの待ち受けにしているくらいです。
原作のR18版は周回プレイして、CGの差分回収率:100%を達成しました。
また、プレイした人の感想の中で、強く印象に残っているものがあります。
人間にこんな面白い物語が創れるんだなって、ビビり散らかした。
プレイ前は「いくら何でも誇張表現では?」と思っていたのですが、
今は、ヘドバンする勢いで同意できます。
Switch版は私にとって3周目くらいだったのですが、最後まで夢中でプレイしてました。
洗練されたシナリオの完成度に、何度やっても驚かされます。
「この作品と同等、または超えるような物語に出会いたい!」という思いから、
“名作”と呼ばれる過去のノベルゲームを漁り、プレイするようになりました。
自分の人生にとっては、大きな影響を与えた作品の一つだと断言できます。
今回の記事の流れは、こんな感じです。
記事の構成:
- ストーリーの魅力(3つ)
- コレクターズボックスの紹介
- CASE 0の物語について
- 統括
では、さっそく始めていきましょう!
1.ストーリーの魅力
このゲームの概要は以前の記事で書いているので、今回は大分省略します。
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【レビュー】面白さの次元が違う圧倒的シナリオ。『白昼夢の青写真』
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あらすじ:
主人公が目覚めたとき、研究所のような施設にいた。
何故か記憶がない状態で、自分が何者なのかも分からない。
隣にいたのは、赤子のように無垢な、自我を持たない白髪の少女。
そこに現れたアンドロイドから、「あなたはとある計画に参加しています」と言われる。
主人公がすべきことは、ただ寝て夢を見ること。
白髪の少女と共に、主人公は3つの、物語のように進む鮮明な夢を見る。
3つの夢の共通点は、夢の中に登場するヒロインが白髪の少女とよく似ているという事だけ。
全ての夢を見終わったとき、主人公と白髪の少女の謎が明らかになり、その先で主人公たちはー。
・・・と、開幕から多くの謎をプレイヤーに提示されるゲームです。
スタートから当分の間は、事態の全容が全く掴めない状況が続きますが、
3つの物語を進めていくうちに、主人公の置かれている状況が断片的に見えてきます。
アンドロイドが普通に存在していることから、ここが未来の世界であることは分かる。
透明なドームに覆われた、地上から切り離された都市。
そこに、主人公たち以外は誰も存在しない。そして、地上にも人は住んでいない。
この世界で何が起きているのか?
主人公が3つの夢を見なければいけない理由は?
記憶喪失になった主人公と、白髪の少女との関係は?
それら全ての疑問が、最後の一つの物語に収束されるー。
・・・というのが、本作のあらすじです。
では、ストーリーの魅力を3つほど紹介させていただきます。
魅力①.シナリオの構成
『白昼夢の青写真』はCASE 1,2,3+CASE 0(本編)という構成です。
最初にプレイするCASE 1〜3は完全に独立した話であり、
CASE 0でそれぞれの繋がりが明かされることは、はじめから提示されています。
そういった作品は他にもありますが、大きなポイントとして抑えておきたいのは、
CASE 1〜3はそれぞれ単独の物語として、しっかり完結されていることです。
CASE 1〜3は登場人物、物語の方向性も大きく異なり、かつ、一定水準のクオリティを保っています。
「最初から最後まで全ての物語が面白い。」
「それぞれを単独の作品として、もっと見ていたかった。」
こういった感想もあるほどです。
そして重要なのは、いわゆる「伏線のためだけの描写」が一切無いことです。
「ここは後で回収するので、最後までやったら分かりますよ〜」
ーといった、露骨にプレイヤーに疑問を投げかけ、興味を引っ張る展開は皆無です。
CASE 1〜3が最終章の布石の為だけにつくられているのではなく、
その上で、作中で描かれるあらゆる場面がCASE 0の物語に繋がります。
初見プレイ時はCASE 1〜3で各々雰囲気が異なる上、単独の物語として最後まで完結する為、
これらの無関係な話がCASE 0に収束するってどういうこと?
ーと、戸惑ったのですが・・・。
CASE 0の物語に辿り着いたとき、「あぁ、そういうことだったのか」と。
それぞれの物語に隠されていた関連性と、その意味がプレイヤーに自然と伝わります。
胡蝶抜きに、CASE 0をプレイしているときは鳥肌が止まらなかったです。
ビジュアルノベルという媒体を最大限に活かしたシナリオ構成で、素晴らしい発想だと思いました。
魅力②.CASE 0の完成度
このゲームを語る上で欠かせないのが、メインの物語となるCASE 0。
CASE 1〜3までのあらゆる情報や展開が、CASE 0の“演出”として利用されるので、
ここまでプレイしたユーザーにとっては、それだけでも唯一無二の没入度を与えてくれるのですが・・・
それを差し引いても、単体の物語として素晴らしい完成度を持っています。
未来世界が舞台となるので、フィクション要素が最も強いシナリオですが、
主人公とヒロインのバックボーン、濃密な世界観、設定の作り込みに圧倒され、
桁違いの臨場感をプレイヤーは体験することになります。
「SF」の真骨頂とも言うべき設定の深さが存分に組み込まれた物語となり、
その多重構造的な作り込みの深さはプレイヤーの想像の数段階上を行くといっても過言ではない。
内容は多分に空想的な要素を含みながら、それぞれの化学的考証は非常に丁寧に突き詰められており、
それらの説明はあたかも現実の情報を耳にしているような、臨場感が付随するものとなっている。
ゲームカタログ@Wikiより一部引用。
プレイして最初に感じたのは、「よくこんな残酷な設定を思いついたな」と。
とはいっても、人がバンバン死んでいったり、めちゃくちゃグロい絵が出てくる訳ではありません。
なのに、ここまで辛く、重いシナリオをつくれるのだな・・・と。
「あり得ない」と言いたくなる理不尽さが、違和感なく物語に落とし込まれており、
終盤の展開は恐ろしいまでに過酷でした。
特に、ヒロインが自我を消失した原因が明らかになる一連の流れは、
何度見ても息が詰まりそうになります。
初見時は比喩表現ではなく、本当に目の前が真っ暗になりました。
魅力③.純愛
シナリオの構成力、類を見ない斬新な設定。作品を彩る良質なBGM・各種演出。
『白昼夢の青写真』の魅力は様々あります。
ただ、個人的に最も強く推せるポイントは、パッケージ説明にも記載されている通り、
「心を揺さぶられる狂おしい程の純愛物語」であること。
こんな謳い文句は使い古されていると感じるかもしれませんが、私にとっては本当にそうでした。
最終章に突入してからは、幾度も感情を揺さぶられ、登場人物たちのセリフの一つ一つに涙を流しました。
そうなった一番の理由は、シナリオ自体の面白さも勿論あるのですが、
何よりも「全キャラクターに感情移入できたこと」が大きいです。
まず、主人公とヒロインの関係の進展は丁寧に描かれており、過剰にも過不足にも感じませんでした。
お互いを大切に想う気持ちばかりが描かれるのではなく、
自分たちが所属する社会システムに対して、相反していた価値観から反発してしまう場面があります。
主人公の言い分もヒロインの気持ちも、どちらにも納得できて、
だからこそ「どうなってしまうの!?」と、プレイ時は非常にハラハラしました。
そこから、ヒロインが抱えていた秘密が明かされる展開に繋がるのですが・・・
「キャラクターが生きている」と錯覚させられる程、セリフに“リアルさ”を感じました。
シナリオライターの方が書かれたコラムの中に、
「完全に主人公とシンクロして、ヒロインを繋ぎ止める言葉を探した。」
ーという記述がありましたが、本当に魂が入り込んでいるなと思わされました。
そして、中盤からクライマックスに至るまでの流れは、
出来事の一つ一つが非常に重い、圧巻の展開でした。
物語の山場となるシナリオの終盤では、
あまりに衝撃的で苛烈な事件が、主人公たちに待ち受けています。
ここまでゲームをプレイして、主人公とヒロインに感情移入しきっているプレイヤーにとっては、
「何でこんな残酷なことができるんだ」と、形容し難い程の怒りと悲しみを覚えます。
それでも最後まで物語を読み進めて、そこに隠されていた真実を知ってしまったら、
私は、何も言えなくなってしまいました。
誰も何も間違ってない。なのに、どうして、こんなことになってしまうんだろう。
一人の人間が背負うには、あまりに多すぎる苦難、挫折、絶望。その先にあった、一筋の希望。
主人公とヒロインの最後の決断、そして迎える物語のラストシーンを見届けたとき、
・・・言葉では、とても表現できないくらいに感動しました。
2.コレクターズボックスの中身
ーと、本作の魅力を語っていたら、ついつい熱が入りすぎてしまったので、
ちょっと一息つきます。
ここでは、私が購入した「コレクターズ・ボックス」の中身を簡単に紹介します。
購入サイトを見れば分かることですが、参考程度に。
外部サイト:Laplacian 公式Booth
外箱:
R18版と比較すると、ややコンパクト。
まぁ私はDL版で購入したので、正確なサイズ比較は出来ませんが。
BOXのイラストがめちゃくちゃイイですね。
ゲームのヒロイン:世凪が座っている場所は、プレイ済みの方なら分かるでしょう。
これだけで私は涙腺が決壊しました。
同梱物:
ゲームソフトに加えて、下記の特典がついております。
- 設定資料集
- 本編原作小説
- 録り下ろしドラマCD
- 未収録トラック&デモトラックCD
設定資料集はCASE 0の設定も含めてキッチリ描かれているので、
初見プレイヤーにとってはネタバレのオンパレードです。本編やってから読みましょう。
小説はCASE 0の物語が収録されています。大筋はゲームのシナリオとほぼ同じ。
ただ、CASE 0単体で物語が完結するように、設定が変更されており、キャラクターの一部は登場しません。
それでも、手軽に本で読み返せるのはありがたいですね。
ドラマCDは本編後のおまけエピソードといった内容で、完全にファン向けのサービス商品でした。
デモトラックCDは各CASEのOPのデモ版などが収録。「荒野の少女」が良かったです。
CASE 1での居酒屋の店内BGMで流れてましたね。
3.CASE 0の物語について
ここからは、CASE 0を改めてプレイした感想を書きたいのですが、
・・・どうやったってネタバレにしかならないので、非常に困っております。
本当に事前情報ゼロでプレイしたい方は、ここで読むのを止めることを推奨します。
極力、抽象的な表現にとどめておきますし、作中のCGは引用せず、イメージに近い写真を使用します。
CASE 0は主人公の回想録として描かれており、大きく分けると以下の流れです。
- 少年期
- 青年期
- 壮年期
- 最終章
ーでは、完走した感想になります。
・・・
少年期
始まりは、主人公:海斗がまだ子どもだった頃のお話。
海斗の目線から見た、彼と彼の母親を取り巻く世界の環境。
そして、白髪の少女:世凪との出会いから始まる、大きな変化。
ここまでずっと秘匿されていた、未来世界の状況がプレイヤーに明かされていきます。
そして、謎だらけだった主人公が、どういう人物だったのかも。
ざっくりと説明すると、未来世界の社会には「身分制度」があり、
主人公は最も身分の低い「下層民」として生まれ、“差別”されながら生活しています。
埃まみれの下層圏で過ごす人々は、栄養のある食事も、満足な治療を受けることも難しい環境にいました。
そして、そんな身分制度とは無関係に、新発見された人工甘味料により遺伝子が変異し、
全人類が透明なドームに覆われた、地下空間での生活を余儀なくされたこともー・・・。
病気で寝たきりになった母を治す為、勉強して学者となり、「中層民」を目指す海斗。
最初の幼少期の物語は、主人公が「持たざる者」であったことが切実に描写されます。
真実を知っている既プレイヤーからすると、この冒頭から泣きそうになります。
お母さんの体が動かなくなっていく原因が分かっている状態で、物語を読み進めるのは、辛かったです。
母にとって、海斗の存在は本当に自分の全てだったんだなって。
この少年期では、海斗と世凪だけは地上に出ても無事だったという謎が提示されますが、
ここでその理由が明かされることはなく、シナリオは青年期へと進みます。
青年期
時は流れ、目標としていた研究職に就くことになった海斗。
恋仲である世凪とは家族同然に暮らしており、公私ともに順風満帆な生活を過ごしていました。
世凪が海斗に「おかえりっ!」と、明るく声を掛ける場面が度々描かれており、
主人公にとってもプレイヤーにとっても、世凪が愛しい存在になっていきます。
この「青年期」はCASE 0の中ではコミカルな場面も多く、話として最も明るいです。
(その代わり、これからの展開があまりにも重すぎるのですが・・・。)
それだけではなく、CASE 1〜3で描かれた物語も自然とシナリオに組み込まれていくので、
本当に夢中になって読み進めていました。
また、Switch版を起動すると流れるティザームービーに、一瞬だけ映る「遊馬」というキャラクターが、
ここから本格的に物語に関わってきます。本作の鍵を握る、最重要人物です。
遊馬先生が研究を続けていた「仮想空間」を実現させることが、海斗の目的になっていきます。
海斗と遊馬先生との会話が、まさに学者同士の対話といったもので、どこか哲学的な要素も感じられて、
読んでいて面白かったです。印象に残るセリフが本当に多い。
「こうして改めて俯瞰すると、人間は地上時代からずっと同じことを繰り返しているね。
結局は下層民が中層民を目指し、中層民が上層を目指すように、
この街全体もあのオゾンレンズの外に出ようとしている。
自分たちでこの地下に潜ったのにね。」
「制度上は離婚も再婚も可能だ。端的なこたえはイエスだよ。あくまでルールの話だけどね。
人としてどうこうという質問なら私にはこたえようがない。」
世凪が生まれつき持っていた、超能力のような不思議な力。
これを拡大させることで、理想とする「仮想空間」を生み出せるのではないか?
その予想通り、海斗が構築した仮想空間のエミュレータ(模倣装置)は、
遊馬先生が舌を巻く程の完成度でした。
この成果が認められたことで、海斗は正式な研究員になります。
いよいよ、子どもの頃から憧れていた「中層圏」に、世凪と一緒に住める。
ーそう、信じて疑わなかった海斗でしたが・・・。
壮年期
世凪が隠し続けていた秘密を知り、それでも愛し続けることを選んだ海斗。
いよいよ、「仮想空間」の実現に向けて物語が大きく動き始めていきます。
「仮想空間」こそが、地下に押し込まれた全世界の人々。
そして何よりも、最愛の世凪を救う希望になると信じてー・・・。
このゲームを開始した時点で、世凪の自我はすでに無くなっている為、
研究結果が海斗の望み通りにはならなかったという事実は、最初から判明しています。
それでも、とうとう「その時」が来てしまった瞬間は、心が締めつけられるようでした。
あんなに主人公が頑張ってきたのに、こんなのってないだろと。
そしてここから、海斗と世凪を徹底的に追い詰めるシナリオが始まります。
想像を遥かに超えた衝撃的な展開が待ち受けており、初見プレイ時は絶句しました。
画面に流れるテキストの意味は分かるのに、頭が理解を拒むほどの、絶望。
何より酷いのは、主人公が抵抗すらさせてもらえなかった。足掻くことも出来なかった。
「ここから反撃だ!」と期待した瞬間には、もう、全てが終わっていた。
CASE 0のOPテーマソング:『Into Gray』の歌詞にある、
あなたの 涙の 理由を 知ってたはずなのに。
この一文が、プレイヤーに重く重くのしかかります。
結局、自分のやってきたことは破滅への道でしかなかった。
もはや世界に思い残すこともなくなり、残ったのは大きな喪失感だけ。
ゆっくりと命をすり減らしていく無為な時間が過ぎていく中、海斗の目の前に現れたのはー・・・。
ーここで、プレイヤーが体験してきた計画がようやく分かります。
「物語を読む」というプレイヤーの行動が、世凪を救うことに繋がる。その意味が明らかになり、
・・・遂に、『白昼夢の青写真』の最終章に突入します。
最終章
自身の回想録が終わり、計画を終えて記憶を取り戻した主人公。
海斗の前に立っていた世凪は、長い眠りから目覚め、穏やかな微笑みを浮かべます。
海斗が取り戻したものは、世凪に残っていた僅かな欠片のようなもの。
失ってしまったものが大きすぎて、全てが元通りになった訳では、ありませんでした。
ここは声優の浅川悠さんの演技力が圧巻で、
「身体も精神もギリギリのところを何とか保っている」という世凪の状態を、
非常に上手く表現されております。
感情はあるのに、どこか遠くにいる。
・・・それでも、今は二人で過ごすことができる。
それでいいと決めた主人公は、世凪に優しく声を掛けます。
思い出の場所を歩き回り、このままビターエンドで終わるのだろうな、という雰囲気になっています。
せめて、ここから先は、海斗と世凪の二人には穏やかな時間を過ごして欲しい・・・。
・・・
・・・何だよ、それ。何でだよ。
どこまで追い詰めれば気が済むんだよ。
最後の最後で、隠されていた残酷な世界の真実が明らかになります。
ただ、この展開自体は急に起こったものではなく、物語の始まりから伏線はありました。
だからって、何で海斗と世凪ばかりがこんな目に遭わなきゃいけないんだよ。
登場人物の一人がこの台詞を言う場面があったのですが、全く同じ気持ちになりました。
二人とも何も悪いことしてないだろ。何でなんだよ・・・。
物語の謎が全て明らかになり、あとは海斗と世凪の決断を残すのみとなります。
残された時間は、長くない。二人は、自分の命をどう使うかを、自分で決めます。
そして迎える、物語のラストシーン。
思い出しただけで涙が溢れてしまうくらい、みっともなく号泣しました。
ここは是非、本作をプレイして確かめて欲しいです。
最後の一文を読み終わったときに、
簡単には言語化できない感情がプレイヤーの中に残るー。
この謳い文句通りの、“大感動の結末”があなたを待ち受けています。
4.統括
CASE 0終了後、タイトル画面から「エピローグ」を選択できるようになり、
ここを見届ければオールクリアとなります。
(+後日談のショートストーリーが開放されます。)
制作側としては、この結末を曖昧にしたまま終わるのも「アリ」という意見もあったようです。
海斗と世凪が最終的にどうなったのか?
ここをプレイヤーに委ね、想像させるというのも、確かに納得できる終わり方です。
それでも、自分自身がユーザーだとしたら見たいものは何かを優先した結果、
このエピローグが生まれたとのことでした。
「商業作品のスタンスはおもてなし」ということをコラムで書かれていて、
非常にカッコいい姿勢だと思いました。
エピローグがなくてもシナリオとしては完結していますが、
私個人の意見としては、これが見れて本当に良かったです。
本作を通して思ったことは、「純愛」っていいなぁと。
月並みな感想ですが、愛する人を想う気持ちは、喩えようもなく美しい。
・・・と、再認識させられました。
本当に、お金を払ってでも人にやって欲しいと思っています。
プレイ済みの人同士で、酒でも飲みながら語り合いたいです。
私にとってそれ以上の幸せはありません。
では、次の記事でお会いしましょう。
紹介した作品
白昼夢の青写真|Switch ブランド:ラプラシアン