【要約】吾峠呼世晴先生、本当に申し訳ありません・・・。
鬼滅の刃
今回は、週刊少年ジャンプで連載されていた大人気漫画、『鬼滅の刃』を紹介します。
大正時代の日本を舞台に、主人公の少年が鬼と化した妹を救うべく戦う、剣戟奇譚。
ufotable制作によりテレビアニメ化されたことで、爆発的に人気が高まっていき、
物語の中盤を描いた劇場版アニメは、日本の歴代興行収入1位となる、404.3億円の売り上げを記録。
名実ともに「社会現象」になり、老若男女含めて世界中の人々から絶大な支持を得た、
ウルトラハイパーギガスティックファイナリアリティぷんぷんメガメガヒット作品です。
私の感想
今や、その存在を知らない者はいないだろうというくらいに有名であり、人気のある『鬼滅の刃』。
これほど多くの人から愛されているマンガに、水を差したい訳ではないのですが・・・
本音を言えば、個人的に特段好きでも嫌いでもないです。
普通に面白い。それ以外に言いようがありません。
「普通に面白い作品」がメチャクチャ凄いってことは、勿論、分かっています。
ただ、『ドラゴンボール』や『スラムダンク』のような、
歴代ジャンプのレジェンド作品と肩を並べられるかと言われると・・・。
いや、これ以上を書いてしまうと恐ろしいので、やめておきます。
大体、私のような一個人が何を言ったところで、鼻で笑い飛ばされるほどに大人気ですので。
本記事の目的
ただ、もしかしたら1%以下の確率で、未だ『鬼滅の刃』を読んだこと/見たことがない。
あるいは、「あえて鬼滅を見ない」という逆張りスタイルを貫いている。
ーそんな、捻くれものがいるかもしれません。
そういう人たちの気持ちが、私にはよく分かります。
いいでしょう。望むところです。
過去の記事でも何回か鬼滅の画像は引用させてもらっていることもあり、
この機会に『鬼滅の刃』を紹介しようと思います。
今回の記事さえ読んでおけば、飲み会で鬼滅の話題が出てもついて行けるようになるでしょう。
(多分。)
好きでも嫌いでもない。こういう作品ほど感想を書くのが難しく、何よりモチベが湧きません。
正直、鬼滅を紹介するよりもゼルダをやりたいです。
なので、今回の記事は多少ふざけているところが多いので、
あくまで参考程度に見てもらえると助かります。
前置きが長くなってしまいましたが、始めていきます。
記事の構成
- ストーリー紹介
- 魅力(3つ)
- キャラクター紹介
- 統括
1.ストーリー紹介
時は大正。主人公・竈門炭治郎が家を空けたある日、
家族は鬼に惨殺され、唯一生き残った妹・禰豆子も鬼と化してしまう。
禰豆子に襲われかけた炭治郎を救ったのは、鬼狩りという剣士だった。
炭治郎は禰豆子を人間に戻す方法を求め、鬼を追うため剣術の修行に身を費やす。
2年後、炭治郎は最終関門である選別試験を経て、「鬼殺隊」に入隊する。
(Wikipediaより一部引用。)
家族を鬼に殺されてしまった少年が、唯一生き残った妹を救うべく、
人を喰らう悪鬼と戦い続けるーという、悲しくも心温まるストーリー。
主人公:炭治郎の成長とともに物語は進展し、下記の順番でストーリーが展開されていきます。
- 立志編(1巻 - 6巻)
- 無限列車編(7巻 - 8巻)
- 遊郭編(8巻 - 11巻)
- 刀鍛冶の里編(12巻 - 15巻)
- 柱稽古編(15巻 ー 16巻)
- 無限城編(16巻 - 23巻)
テレビアニメ版では「刀鍛冶の里編」までが終了し、「柱稽古編」の制作決定が発表されています。
2.魅力(3つ)
『鬼滅の刃』の原作は、正直に言えば画力が凄まじく高い訳ではなく、
基本的な設定も『ジョジョの奇妙な冒険』のような他作品で見たことのあるものが多く、
ざっと見る限りでは目新しさを感じるところはありません。
ーでは、ここまで売れた理由は何だ?
ということを考えたときに、私としては以下の3つの理由が挙げられます。
①.引き算が上手い。
昔に書いた記事の中でも言った覚えがありますが、
-
【考察】ONE PIECEを読まなくなった理由、徹底的に説明します。
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鬼滅の一番のポイントは、“その場で決着がつくこと”です。
これが、最大の魅力といってもいいと思っています。
敵・味方含めて様々なキャラクターが登場しますが、
余計な場面転換や寄り道はほとんどなく、単行本23巻でキレイに完結します。
メインキャラクターは特に、背景や設定がかなり作り込まれていますが、
作中で描かれるのは必要最低限の内容で、物語の展開を阻害するような情報はかなり省かれています。
それで「読者が話についていけなくなる」ということは全く起きていないので、
本当にマンガの“魅せ方”がかなり上手いと感じました。
②.単純明快。
あらすじを見てもらえれば分かる通り、物語も至極シンプル。
更に、本作の敵となる“鬼”の組織も、強さ順に数字が割り振られているので、
キャラの相関関係が一発で理解できます。
本作の黒幕:鬼舞辻無惨が最強のラスボスとして存在し、
その配下に「十二鬼月」という幹部がいて、
下弦の鬼 → 上弦の鬼 → 無惨戦・・・と、順当に物語が進んでいきます。
この戦闘も一つ一つをじっくり描くわけではなく、
話の盛り上がりに欠けるであろう「下弦の鬼」との戦闘は、ガッツリ省略しています。
非常に残酷で、過激な描写も多い作品ですが、とてもシンプルで分かり易い物語構成も、
子どもたちから爆発的に人気の出た要因の一つでしょう。
③.超ハイレベルなアニメ。
まぁ、ハッキリと言えばヒットの一番の要因は、アニメです。
ufotable制作の『鬼滅の刃』は、本当に凄い。
劇場版で煉獄 VS 猗窩座のバトルを観たときは、感動すら覚えましたよ。
もちろん、原作シナリオの魅力があってこその人気ですが、
その魅力を最大限に引き出す異次元の作画、音楽、構成、演出。
日本一のアニメといっても、決して言い過ぎではないと思っています。
時間は掛かるでしょうが、まず間違いなく原作のラストまで映像化されるでしょう。
非常に楽しみです。
3.キャラクター紹介:
では、ストーリーと魅力について簡単に説明したところで、
ここからは『鬼滅の刃』に登場するキャラクターたちをざっくり解説していきます。
鬼殺隊
「鬼狩り」とも呼ばれる。鬼を生み出す鬼舞辻無惨の討伐を最終目標とする組織。
タンジェロ
本作の主人公。
鼻がものすごい利くので、彼の前では屁をこけない。
炭治郎は優しいから黙ってくれると思われるかもしれないが、
「お腹が痛いのかい。しのぶさんから薬をもらってくるよ」
といって、かえって心の傷口を広げてくる可能性があるので、やっぱり屁こけない。
ネズコ
主人公の妹。本作のヒロイン。
無惨によって鬼へと変えられたが、炭治郎を助けるように動く。
その後、なんか知らんけど太陽を克服して、究極生物になった。
それによって無惨に狙われ、禰豆子を巡る戦いが加速していくかと思われたが、
別にそんなことはなかった。
いもすけ
猪の被りものをしている美少年。
好戦的な野生児だが、炭治郎と出会ったことで人の心を取り戻していく。
アニメ版は声優さんの熱演も相まって、少しうるさい。いや、大分うるさい。
黄色いの
我妻善逸(あがつま・ぜんいつ)。
初対面の炭治郎から「どうしてそんなに恥をさらすのか」と、ド直球で罵倒された。
うるさい。もう本っ当うるさい。
子どもたちから1番人気なのは、主人公属性が高いからだろう。
最初の技しか使えないとか、男の子が大好きなやつ。
柱
鬼殺隊最強の剣士たち。作中では9人登場する。
それ以外の隊士たちも階級があるが、ほとんどが鬼の栄養になるだけなので、覚える必要なし。
岩柱の悲鳴嶼さんがぶっちぎりで最強だが、今のところあまり人気がない。南無。
お館様
鬼殺隊を束ねるリーダー。
生まれつき体が弱いことをいいことに、安全圏から鬼殺隊の子どもたちを鬼に突撃させる精神異常者。
何で柱からここまで慕われているのか、正直分からない。
最終章となる「無限城編」の開幕時に、自分の妻子を巻き込んで自爆したときは、
ラスボスの無惨すらドン引きさせた。
『メイドインアビス』のボンドルドとやっていることに大差はないと思う。
(CVも同じ。)
鬼
無惨の血によって人喰い鬼へと変貌させられた、哀しきモンスター。
だが、その中には望んで鬼になったド外道もいる。
設定的に人間よりも鬼の方が遥かに強い。
鬼殺隊最強の岩柱がレベル100、その他の柱がレベル60〜70、
最終決戦時の炭治郎のレベルがいいとこ50程度として、
上弦の参の時点でレベル150以上とか、それくらいに絶望的な戦力差がある。
参考までに、「十二鬼月」最強の上弦の壱が繰り出す攻撃が、こんな感じである。
こんなの刀一本と生身でどうしろってんだよ。
『鬼滅の刃』は「無限列車編」以降の、「上弦の鬼」との戦いからが本番になるので、
鬼殺隊と死闘を繰り広げた最強の鬼たちについて解説していきます。
上弦の陸:堕姫・妓夫太郎
「遊郭編」にて登場し、炭治郎たちが初めて戦闘した上弦の鬼。
最初は堕姫が上弦の鬼として戦っていたが、彼女を倒した瞬間、
真の上弦の陸である兄:妓夫太郎が姿を現し、本当の戦いが始まる。
上弦の最下位ナンバーだが、これまで登場した「下弦の鬼」とは別次元といえる圧倒的な実力で、
主人公チームを絶望的に追い詰めた。
「こんなに強いヤツが上弦最弱?」と、疑問に思った読者も少なくなかったとか。
設定の造り込み、鬼に生まれ変わった背景、主人公に共通する“兄妹愛”など、
作中全体でも完成度が非常に高いキャラクター。
個人的にめっちゃ好き。妓夫太郎のフィギュア欲しいくらい。
上弦の伍:玉壺
キモい魚みてぇな奴。特に語るべきところはなし。
上弦の肆:半天狗
常にヒィヒィ怯えている、老人のような姿の鬼。
本体は安全な場所まで離れ、異能を持つ分身体を操り戦う。
走馬灯で描かれた彼の過去は、嘘と他責に塗れた救いようのないクズ。
見開き2Pで表現された、薄っぺらい人生の回想シーンは、読者からの評価が高い。
そして、何故か『ボーボボ』の天の助とシンクロしてしまった。
上弦の参:猗窩座
「無限列車編」のラストで登場し、炭治郎が初めて邂逅した上弦。
前触れのない出現と、No.3という上位ナンバーは当時の読者、アニメが初見だった視聴者を震撼させた。
炎柱:煉獄さんの命を奪った憎き鬼。
最終章である「無限城編」で、宿願となる炭治郎とのリベンジマッチを果たす。
作中屈指の名勝負の後、明らかになった猗窩座のあまりに救いがない過去は、多くの読者を涙させた。
煉獄さんとは違い、大切なものを何一つ守ることができなかった、役立たずの狛犬。
上弦の弍:童磨
閻魔のような格好をした、美青年に近い姿の鬼。
「遊郭編」のラスト、妓夫太郎の回想シーンで、当時の「上弦の陸」として初登場。
その後に描かれた上弦集結の場面で、猗窩座以上のナンバーであることが判明した。
飄々とした性格で、鬼殺隊にも好意的な態度で話しかけるが、
生まれつき感情が存在しないサイコパス。
鬼殺隊の武器である「呼吸法」を封じる冷気と、鉄扇を武器に戦闘する。
また、本人と同じくらいの術を扱える分身体を5〜6体生み出せる、クソチート技まで使用可能。
コイツが最初から本気だったら、鬼殺隊は余裕で全滅していた。
上弦の壱:黒死牟
「十二鬼月」の中で最強の鬼。三体六つの眼と侍風の格好が特徴。
登場初期から強者オーラが半端じゃなく、マヌケな無惨よりも遥かに強そう。
最終章の「無限城編」で、遂にその実力が明らかになった。
実力上位の柱3人相手にしてなお余裕で立ち回る、「上弦の壱」に恥じない圧倒的戦闘力で、
鬼殺隊と当時の読者を何度も絶望させたが、連載終了した現在では、ネットでネタ扱いされることも多い。
人間時代は国で一番の侍を目指していたが、双子の弟:縁壱に対する嫉妬から人生の破滅が始まる。
妻子を捨て、人間であることを辞めても、縁壱の足元にも及ばなかったお労しい人。
回想シーンで描かれた「何言ってんだコイツ・・・」という顔は秀逸。
始祖:鬼舞辻無惨
鬼を生み出す本作の元凶。
登場自体は割と早く、M・Jみたいな格好で炭治郎と遭遇した。
読者からの評価は「『ジョジョ』のラスボスの悪い部分を全部詰め込んだヤツ」というもので、
顔と声とファッションセンス以外、マジで良いところがない。
クソみたいな性格だが、その実力は上弦の鬼とは比較にならない程にケタ外れ。
ここまで強いのに、「最強になりたい」とか「世界を支配したい」という野望は全くなく、
「好き勝手に自由に長生きしたい」という信念で動いているのは、ある意味謙虚かもしれない。
攻撃方法は、圧倒的フィジカルにものを言わせた腕ぶんぶん。
ほとんどこれ一本でラストバトルを戦った。
地味だが、普通の人間なら掠っただけで絶命する。クソ技の極みである。
この場面を読んだとき、「いや、鬼にしろよ」と9割以上の読者が突っ込んだであろう。
この人がバカで本当に良かった。
神
『鬼滅の刃』のラスボスは、最初から最後まで無惨ですが、実は彼が最強キャラではありません。
とんでもない人物が登場するので、最後に紹介します。
継国縁壱
鬼殺隊の「呼吸法」を生み出した、始まりの剣士。
作中ぶっちぎりの最強。生き残った鬼殺隊全員が命を懸けて、
ようやく討伐できた無惨を瞬殺したと言えば、その凄さが伝わるだろうか。
鬼を含めた全登場人物 VS 縁壱でも、余裕でこの人が勝つ。
ファンの間で『鬼滅の刃』の最強議論が盛り上がらない最大の原因。
みっともなく敗走した無惨が、「こんなのから逃げ切れるなんてスゴい」と、逆に評価される始末。
誰よりも突き抜けた実力を持ちながら、自身の願いや宿命を何一つ果たすことが出来なかった。
本人からしてみれば、あまりにも空虚な“最強”の称号。
だが、彼や彼の意思を受け継いだ人たちの願いが、時を超えて主人公たちを導き、
希望の未来を繋いでいくー・・・というのが、本作の最大のテーマとなった。
4.統括
今回は、誰もが知っている『鬼滅の刃』を紹介しました。
至らぬ点も多々あったかと思われますが、楽しんでいただけたなら幸いです。
何だかんだと書きましたが、皆が知っている作品は、一度は観た方が良いと思います。
では、次回の記事でお会いしましょう。
紹介した作品
『鬼滅の刃』/©吾峠呼世晴