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【感想】ゲーム史上最高傑作の続編は、“ゼルダ”の伝説だった。
ティアキン
今回は、発売からわずか3日で売上1000万本を突破し、GDPにさえ影響を与えた、
完璧で究極のエンタメ作品。
『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』(以下、ティアキン)をプレイした感想を書きます。
全世界の人々が発売を待ち侘び、有名実況者の方々も絶賛している本作。
発売から数ヶ月経過した現在、YouTubeでは数多くのレビュー動画が公開されてます。
・・・あの、これを改めて私が紹介する必要、ありますかね?
本当に素晴らしいレビューがいくらでもありますので、そちらを参考にしていただけたらと思いつつ、
今回の記事は私の自己満足の為に書きます。構成は以下の通りです。
記事の構成:
- ティアキンとは?
- 神ゲーであるポイント(3つ)
- 気になった部分
- 統括
では、さっそくはじめていきましょう!
ティアキンとは?
ティアキンとは何か?という話からさせてもらうと、日本のゲーム史上一番面白いゲームである、
『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』の続編です。
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いや、それは言い過ぎだろ。他にもっと面白いゲーム知ってるよ。
ーそんな意見はあると思いますが、ここではあえて無視させてもらいます。
『ブレワイ』より面白いゲームは、存在しません!
これは、『バック トゥ ザ フューチャー』より面白い映画は存在しない、
『スラムダンク』より面白いマンガは存在しない、と同じ程度の意味です。
つまり、こういうことです。
・・・でも、本当にブレワイ以上に面白いゲームって、無いんじゃないですかね。
逆に、「面白さ」という意味で超えられる作品を、純粋に知りたいくらいです。
過去に放送された「国民5万人がガチ投票!テレビゲーム総選挙」で、
第一位に君臨したタイトルであることからも、
いかに多くの方に愛され、支持されているかが分かるでしょう。
参照:「テレビゲーム総選挙」第1位の座に『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』が輝く。国民5万人以上がガチ投票で決定したもっとも好きなゲームに
新卒で配属された会社の激務時は、本当にブレワイに助けられていました。
残業が続いた週末の深夜2時に帰宅して即起動し、
そのまま朝を迎えるまでプレイしたゲームは、後にも先にもこれだけでしょう。
社会人になってから、まさかこんなに夢中になれるとは。
ゲームをやってて「終わらせたくねぇ・・・」と葛藤したのは初めての経験でした。
発売されてから6年が経過した現在でも、全く値下がりされず売れ続けている、
Nintendo Switchのローンチタイトルにして代表作。
それが、『ゼルダの伝説 ブレス オブ ザ ワイルド』です。
ゲーム史に名を刻んだ、革命的タイトルの、続編。
エベレスト級に高くなりすぎたハードルを、超えられるかどうか。
開発側にとっても、プレイヤーにとっても、ワクワクドキドキで一杯の6年間でした。
そして、2023年5月12日。
ついに『ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム』が発売されます。
ジムで筋トレしたり、ブログを書いたり、酒を飲んだり、エ●ゲを買ったり。
日常生活の中で少しずつ冒険を進め、つい先日クリアいたしました。
一通りプレイした感想としては・・・これは、神ゲーですわ。
神ゲーであるポイント
ティアキンが神ゲーである理由。
それは、ここだけでは語りきれないほどの魅力があるからです。
『ブレワイ』もそうですが、“やってみないと面白さが分からない”という性質のゲームだと思います。
クソゲー動画投稿者で有名な「からすまAチャンネル」さんが以前に本作をレビューされており、
大変面白く、かつ簡潔にまとめておられましたので、ご参考に。
クソゲーハンターが世界一の神ゲーをプレイしたら頭がおかしくなった【ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム】
もう散々、語り尽くされているゲームですが、私なりにティアキンが何故神ゲーであるか。
要点を3つに絞り、僭越ながら紹介させていただきます。
◎神ゲーである理由:
- “ゼルダ”の伝説。
- やることしかない。
- ラストシーンの演出。
①“ゼルダ”の伝説。
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ゼルダシリーズを全く知らない人の為に一応説明しておくと、
作中の「ゼルダ」とはハイラル王国のお姫様であり、ヒロイン役に該当します。
そして、プレイヤーが操作する主人公は「リンク」です。
マスターソードに選ばれし、伝説の勇者。
今世紀抱かれたい男ランキングトップ10に入るくらいのイケメンであり、
嫌いになる要素のない、全く非の打ち所がないようなキャラクター。
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プレイヤーがいくら冒険し、舞台である「ハイラル王国」を救えたとしても、
この作品のタイトルは「ゼルダの伝説」です。
マリオで例えるなら、あの内容で『スーパーピーチプリンセス』になるようなものです。
ゼルダは決して「囚われの姫」というポジションでは無いことの方が多いのですが、
ラスボス倒したの俺(リンク)なんだけどなぁ・・・と思ったプレイヤーも少なくないでしょう。
しかし、本作は違います。
まさに“ゼルダの伝説”というべき内容でした。
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物語の冒頭でゼルダは行方不明となり、プレイヤー(リンク)は、
「ゼルダを探して」というメインシナリオを進めていくことになります。
遙かな過去の時代にタイムスリップしてしまった、ゼルダ姫に待ち受ける壮絶な運命。
「私を探して」
ゼルダがリンクに残した言葉の意味を知ったとき、思わずコントローラーを落としそうになりました。
前作であるブレワイも、ゼルダが身を挺して「厄災」を封印していたのですが、
今作はそれ以上といっても過言ではない自己犠牲。
ハイラルを救う為に、自分の人生全てを捧げるような、とんでもない決断。
これを“ゼルダ”の伝説と言わずして、何というのか。
シリーズ史上最もタイトルに相応しいシナリオだったと思います。
②.やることしかない。
これは前作の『ブレワイ』からそうだったのですが、
この作品はとにかく“寄り道”が楽しいです。
超広大なフィールドを自由に冒険することができ、
「ここ行けるかな?」と思うような場所には行けるし、
「これ出来るかな?」と思うようなことも大体できます。
『ティアキン』は前作から一新された新能力で、クラフト要素が加わったことはもちろん、
遊べるフィールドも「地上」、「天空」、「地底」の3種類に増えました。
それぞれのフィールドを、プレイヤーはシームレスに冒険することが出来ます。
これ簡単に言ってますが、実際ヤバいことですよ?
前作のハイラルの台地でさえ、余裕で100時間以上は遊べる世界だったのに、
これに「天空」と「地底」が追加されたんですよ?
そら、終わらねぇですよ。
そして、追加された新要素がメチャクチャ面白い。
「地上」の冒険で行き詰まったら、「地底」で物資を補給して、
「地底」の冒険で行き詰まったら、「地上」と「天空」の冒険でリンクを強くして、
・・・というサイクルを繰り返していたら、いつの間にか休日が終わっています。
どこに行ってもやることしかなくて、当初の目的を忘れ、ひたすら冒険に没頭する。
もう人生だなって思いました。ティアキンはアムウ●イだった・・・?
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『ブレワイ』は「一刻も早くゼルダを助けなければ危ない」という状況だったので、
本編そっちのけでコログの実集めに邁進しているときは、ゼルダへの後ろめたさがあったのですが、
今作は「急いでゼルダを救出しなきゃいけない」ということではないので、そこも嬉しかった。
そんなプレイヤーでも、冒険を進めてゼルダの真実を知ってしまったら、
「ガノン殺す」という風に自然となっていくので、本当によく出来たゲームです。
③.ラストシーンの演出。
今作の評価点に挙げられるのが、何といってもラストバトルでしょう。
もうネタバレでもないと思うので書きますが、ラスボスはガノンドロフです。
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待望の復活を果たした、シリーズではお馴染みの悪役。
『スマブラ』ではマイキャラクターだったこともあり、思い入れのあるおじさんだったのですが、
今作のガノンはカスです。それはもう、気持ちのいいくらいに外道。
プレイヤーは何の遠慮もなくぶちのめすことができます。
しかし、このおじさん。普通に強い。
初期状態からラスボスに直行することも可能なゲームですが、
何の準備もしていないと、まず勝てないでしょう。
まぁ、私がガノンおじさんと戦ったときは、かなり冒険を進めて強化しており、
攻撃をもらったところで1ダメージしか喰らわず、
こっちが強すぎてごめんねという感じだったのですが。
ーとはいえ、ボスとしてのガノンおじさんはラスボス特有の演出や、
コイツしか使わない動き・攻撃があるので、初見時は中々ビビりました。
前作の『ブレワイ』で少し残念だったのが、あまりラスボス戦で盛り上がらなかったんですよね。
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「厄災ガノン」という怨念の集合体が『ブレワイ』の元凶で、物言わぬ怪物だったので、
リンク(プレイヤー)が淡々と始末するという印象がありました。
しかし、今作のガノンおじさんは人型の敵で、イベントシーンや戦闘中もかなりセリフがあるので、
戦っていて楽しかったです。
ありがちな演出も多いですが、否が応でも盛り上がりました。
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あと、今作は「マスターソード」にフォーカスが当たっていたのも良かったです。
前作と同様、ぶっちゃけ持ってなくても何とかなりますが、
是非、ラストバトルではマスターソードを使いましょう!
そして、何といっても最後の演出。
ガノンを討伐した後、ラストのイベントが始まるのですが、
これが本当に神がかっていました。こんなの、反則ですよ・・・。
こちらのnoteにヘドバン同意するほど納得することが書いてあったので、
本編クリア後に是非、読んでみてください。
【ネタバレ全開】ゼルダの伝説 Tears of the Kingdomをクリアした時の感動は、何だったのか
気になった部分
世界中から絶賛され、シリーズファンも大満足の本作。
そんな神ゲーですが、個人的に気になった部分もありました。
1.ストーリーの順番
ハイラルの台地に刻まれた複数の地上絵。
ここに存在する「龍の泪」を探すことで、ゼルダの記憶を追憶することが出来ます。
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前作における「ウツシエの記憶」と同じ要素で、前作よりも遥かに見つけやすくなっております。
それは良かったのですが、プレイヤーがどの順番からでも見れてしまうというのが、
今作においては賛否分かれるポイントになっております。
前作では最序盤で「何が起こったか」はプレイヤーに語られており、
その具体的な記憶をリンクが思いだすことで、詳細を知ることが出来るというものでした。
どの順番で見ても問題ないし、オープンワールドというゲームの性質にマッチしていたと思います。
しかし本作では、過去にタイムスリップしたゼルダがどうなったかは分かりません。
「龍の泪」のイベントを見ることで、徐々に分かっていくのですが、
見る順番によっては早々にゼルダの結末を察してしまいます。
それでゲームが台無しになるという程のものではありませんし、
オープンワールドであるからこその“楽しみ”と言ってもいいですが、
人によっては気になるかもと思いました。
2.瘴気魔
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フィールド上に現れる強敵の数々。
その中でも本作を代表する魔物として挙げられるのが、「瘴気の手」の存在。
フィールドを歩いていると突如出現し、超スピードでリンクに襲いかかる魔手。
怖すぎるビジュアルとBGMが相まって、トラウマになったプレイヤーも多いことでしょう。
『ブレワイ』における「ガーディアン」と同じ、序盤のステータスでは、
戦いを避けるのが正攻法といってもいい強さを誇ります。
リンクを強化し、物資を整えていくことで、徐々に驚異ではなくなっていくのですが・・・
問題は、コイツを狩る意味が感じられないということです。
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前作の「ガーディアン」は、序盤の装備でも攻撃を上手く反射させることで倒すことができ、
ドロップアイテムも芳醇なので、冒険を進めていくと“素材”にしか見えなくなったのですが・・・
今作の「瘴気の手」は、正直ダルいだけでしたね。
『ブレワイ』における「ガーディアン」が、いかに上手く設計された敵だったかが分かります。
3.賢者の力
前作における「英傑の力」に該当する要素。
今作は、物語を進めて行くうちに「賢者」と出会い、冒険に同行してくれるようになります。
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「賢者」にはそれぞれ固有の能力があり、冒険に役立てることが出来るのですが・・・
総勢5人いる賢者の内、使えるのは「チューリ」か「ユン坊」くらいでした。
何なら、「チューリ」だけで何の問題も無いレベル。
「シド」や「ルージュ」も前作から引き続き登場し、リンクに協力してくれるのですが、
彼らの能力を活かしたことは、一度も無かったといってもいいくらい。
キャラクターとしてはメチャクチャ好きだったので、余計に残念でした。
とにかく、普段使いしにくい・・・。
特に、最後に登場する賢者「ミネルゴーレム」の性能にはマジでガッカリしました。
「ついにロボを操縦出来るの!?」と、子どものように喜んだのに、弱すぎて草。
手に入れるまでの労力に見合っていません。
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前作の「英傑の力」がどれもこれも強力で、何度も助けられていたので、
それと比較してしまうと・・・という気持ちがありました。
ミファーやリーバルの力がどれだけ有能だったか、改めて思い知らされましたね。
リンクの扱う能力が一新され、新しい楽しみ方も開拓されている本作ですが、
物語の大筋は前作と同じというのも、肩透かし感があったかもしれません。
結局は各地に点在する“祠”を巡り、マップを開放して進めるという流れは前作と同じなので。
『ブレワイ』程の衝撃度は無かったというのが正直な感想になります。
統括
ーと、色々書いてしまいましたが、
間違いなくティアキンは神ゲーでした。
6年間、待ち望んでいた期待に応えてくれた、傑作であることには間違いありません。
ただ、何もかもが『ブレワイ』を超えていた訳ではなく、それぞれ優れていたところがあった。
・・・というのが、個人的な結論になります。
最後まで読んでいただきありがとうございました。
それでは、次回の記事でお会いしましょう。
参考
ゼルダの伝説 ティアーズ オブ ザ キングダム|Nintendo Switch